3.ノドと胃の異変

今から、約1年半(2001年)ぐらい前の話…。

肋骨の下あたりが、ぶつけたような痛み(押さえても痛い)が、頻繁に起きるようになった。 「何だろう?こんな痛みは初めてだ。」と気にはしていたが、しばらく 様子を見ることにした。

だが今度は夜中に、寝られないぐらい強い胃痛が起きた。 ちょうど、ひどい下痢の腹痛が、胃に来たような感じである。 同時期、ノドが異常に乾燥して、常に「エアコンをつけっぱなしで寝た朝のノド」みたいな状態にもなった。

それも、しばらく様子を見ていると、段々ひどくなって、次第に食べ物がノドにつまるようになってきた。 何か、ノドにべったりと張り付くような、しばらく残るような感じである。

例によって、超心配性の私は「悪い病気だったらどうしよう?!」と、 真剣に悩んだ。しかも、今回は2つも自覚症状がある! 悩めば悩むほど、胃痛も食べ物がつまるのもひどくなっていき、 それから4日後、恐る恐る病院に行った。

まず、ノドの引っかかりについて、「舌を見せてください。」と言われる。

Dr「舌がむくんでますねぇ。これは、体内の水分調整が、うまく出来てないからです。でも、いい薬があるんですよ。」

私は全く自覚してなかったが、病院で熱を測ると、38度もあった! いわゆる脱水症状状態なのだろう。

さらに、胃の不調については、盲腸と食中毒と、妊娠が疑われた。 問診と、腹部の触診をした後、「慢性胃炎ですね。ノドより、の方が問題ありますねぇ。」と言われる。 胃痛の場合、みぞおちの部分だけでなく、同じ高さの場所なら、肋骨の下や背中も 痛むことがあるらしい。

私(え?!胃炎の方が問題?!そういうレベルなの!?

それでも、疑り深い私はドクターに食い下がってみる。

「ノドにポリープとか出来てるってことはないんですか? 」(悪性腫瘍と言いたいところだが、怖くて聞けない。苦笑)

するとドクターは、キッパリと私に言った。

Dr「まずありえません。症状が出たのって、最近でしょう?」

私「そうです。1週間ぐらい前からです。」

その時、特に検査もしなかったので、「大丈夫なのかな?」とちょっと不安に思ったが、ノドも胃の調子も次第によくなっていった。胃痛もほどんど起こらなくなり、食べ物がノドに張り付く感覚も、水道管の裏側のように滑らかに落ちていく感じに変わった。

その1ヵ月後の会社の定期検診(胃のX線検査)では、異常なしと出た。 それでも、まだちょっと本調子ではなかったが、さらに1ヵ月後、休暇を取って ラスベガスに遊びに行った。

すると、ラスベガスどころか、成田に着いた途端、全く症状も出ず、 毎日毎日、深夜まで遊んで、暴飲暴食してたのに、すっかり治ってしまったのである! その2つの症状が出た頃、仕事で相当なストレスがあったのは確かで、 それが原因ではないかと思う。

それに胃炎こそ、ストレスが大敵だし、ノドは軽い自律神経失調症から来るもの で、「そりゃ〜悩んだら、余計にひどくなるわな。」と納得したのだった。(苦笑)

だが、世の中に「体の水分調整が狂う」病気が存在するとは、夢にも思わなかった。 ドクターが特に病名を言わなかったところをみると、病気というほどのものではないのかもしれない。典型的な現代病というやつか?

しかし、こんなことなら、さっさと遊びに行った方が、早く治ったのではないか? 「なんて現金な身体なのだ!」と呆れ、苦笑せざるを得なかった。