2.真夜中の激痛
数年ほど前の話である。 まだ独身だった頃、私は夜中まで友人と電話で話していた。
その電話を切った後…
いきなり、脇腹が痛くなった。
しばらく横になって いたが、痛みは増すばかりである。 「盲腸だろうか?」とも思ったが、吐き気も下痢もない。 どんどん痛みはひどくなり、「うう〜。」ってうなって、どうにも動けなくなってきた。その時住んでいた場所には、
歩いて3分のところに救急病院があるのだが、とても歩けない状態である。
すでに夫・みのむちくんとは一緒に住んでいたが、こんな時に限って、出張でいない! あまりの痛さに、よっぽど救急車を呼ぼうかとも思ったが、とりあえず 鎮痛剤を飲んでみた。 そして明け方、3錠目を飲んだところで、痛みは収まった。
しかし、この痛さは尋常ではなく、ただごとではないだろうと思い、翌朝 病院に行ってみる。 そこの「大丈夫だろうか?この人…。」と思うようなじいさん医師に、昨夜激痛が あったことを訴える。
Dr「どこかでぶつけたんだじゃないの?」
私「いいえ。」(心の声:そんなことあったら、最初に言うわい!!)
こういう無駄な問答を 2〜3繰り返した後、じいさん医師はこう言った。
Dr「その位置(脇腹の痛み)だと、婦人系ではありませんね。泌尿器系です。」
おお!やっと核心ついてきたぞ!この時の私は、尋常じゃない痛みに対する不安より、「何も異常はない」と言われる方が不安だった。もし、あの痛みが何でもないというなら、世の中全て幻である。(苦笑)
医師曰く、もし、これが盲腸だったら、鎮痛剤で治まるような痛みではないらしい。
尿道管結石や、あまり可能性はないが、膀胱の腫瘍が疑われると言う。
私(尿道管結石〜?!)
何とまあ、ナサケない病名である。(苦笑)超心配性の私が、膀胱の腫瘍を疑わなかった
のは、昨夜の激痛で、「それどころじゃない!」って感じだからだったと思う。
そんなワケで、レントゲンや尿検査を受け、 レントゲンでは特に異常は見られなかった。尿検査のため、検尿をすると、いきなり生理が始まったせいもあって、真っ赤な血がでた。私にはよく分からないが、この尿は、生理の血だけではなく血尿らしい。 念のため、尿の培養検査もするらしい(1週間後、異常なしと言われる)が、今のところ潜血反応以外の異常は見つからない。
原因不明で、じいさん医師は、ちょっと困っていた。 だがここまできてやっと私は、あることを思い出した!
私「昨夜から、強い残尿感があるんです。」
その一言を聞くと、じいさん医師は我が意を得たりと、泌尿器のイラストの描かれた図で私に説明しだした。(この医師は、泌尿科の専門医である。)女性は男性に比べ、尿道が短いため、雑菌が入りやすく、この病気になりやすいらしい。
そして、刺激物を避け、セックスは当分控えること…等々、生活指導を書かれた印刷物を私に渡した。
そのタイトルは、「急性膀胱炎と診断された方へ」
生活指導の紙を、ワザワザ印刷で作るぐらいありふれた病気である。
昨夜のあまりの激痛に、私は残尿感という膀胱炎の典型的な症状が出ていることを、なかなか思い出せなかったのだ。そして、急性膀胱炎の症状には、激しい痛みを伴うことがあるのを、この時初めて知った。
でも、膀胱炎は再発しやすいです。(^_^;)女性の皆さん、冷えと疲れに気をつけて、トイレは我慢しちゃダメよ♪