クルーズ終了(9日目・クルーズ最終日〜マイアミ)
クルーズ下船の日。 朝7時に起きるつもりが、早々に6時30分頃目が覚める。外を見ると、船はすでにマイアミ港に到着しており、早々と下船を始める人がいた。しかし、まだ夜は明けていない。 空が白みかけた頃、「夜景を撮るチャンス!」とばかりに、レンズの曇りがとれるのを待って、シャッターを切る。(外と室内の温度差が大きいと、レンズが曇る。)何とか夜が明け切る手前で撮影ができたが、レンズが曇っているのも、雰囲気があっていいかもしれない。
今日の朝食は、朝8時30分まで。キャビンをある程度片付けた後、メインダイニングに向かう。 コーヒーとオレンジジュース、フルーツにオムレツを頼んだ。しかし、今日もまたインドネシア人のウエイター。 ![]() またいまいち聞き取れない英語の上に、やたらせっかちだ。……どうも私は、インドネシアとは相性が悪い。オムレツはプレーンと言ったのに、チーズ入りだ。 さらに、チュニジア人のウエイターもいて、クルーズ中、少なくとも10カ国以上の人々と会っただろうか?おそらく、世界中からのゲストに来てほしいからかもしれないが、船内はまるで万国博覧会のよう。 しかし、ウエイターが変われば、やっと聞き取れるようになった英語も、また一からやり直し。これが、いまいち英語が堪能でない弱みである。 ところで、朝食後にそのまま下船するのか、荷物を持ってきている人も多い。そしてウエイターは、もう次のクルーズの準備を始めているようで、テーブルクロスを新しいものに変えている。 ウエイターたちは「無事に終わった。やれやれ。」という感じだが、乗客は楽しいクルーズが終わってがっかりである。ちなみに「このクルーズで、どれだけのテーブルクロスやタオルが使われたのか?」…と考えると恐ろしい。(昨日のジェームス氏の「クルーズの謎ベスト10」みたいである。)
その後、ゲストリレーションに寄り、アンケートを渡そうとするが、その近くにあるポストへの投函でよいらしい。キャビンに戻ると、レーズン入りのラム酒を割れないように衣服に包み、クローゼット等から荷物を出して、全てからっぽにした。ものすごくすっきりした室内。たった1週間だが、まるで我が家のように使っていたのである。 そして、みのむちくんがシャワーを浴びている間に、税関の申告書を書く。まだ準備をしている途中で、イザべラさんがやってきた。時刻はまだ9時10分だが、下船を「9時」と書いたからだろう。(あと30分遅くてもいいだろうと思い、のんびり用意をしていたのである。)
おまけに、キャビンの外のバルコニーも、柵を取り払われて掃除を始めている。この船は今日、再びカリブ海に向けて出発するため、13時のチェックインに向けて、急ピッチで準備をするのだろう。他のゲストも出てしまったので、9時20分ごろ、下船することにする。みのむちくんに「イザベラさんには、挨拶しなかったね。」と言うと「だって泣いちゃうもん。」と言う。どうもあの小柄な女性を気に入っていたらしい。笑われたくせに。(笑)
下船はデッキ4からだが、すでに長蛇の列。ターミナルビル付近で撮影禁止となるのは、パスポートコントロールあるからだろう。…しかし、入国カードを書くわけでもないから妙な感じである。そして、入国審査官のスペイン語なまりの英語も聞き取れるようになったが、いまさらもう遅い。(苦笑)
再入国の手続きを終えて、マイアミ港のターミナルビルに入ると、空港と同じようなターンテーブルがある。そこでスーツケースを受け取り、タクシー乗り場へと向かう。…といっても、勝手にポーターが、タクシー乗り場へ運んでくれるだけである。チップは「荷物1つにつき1ドル」と極めて普通。こういう場所でのぼったくりがいないのが先進国である。 時刻はまだ午前10時過ぎ。今日はマイアミに宿泊し、帰国は翌日。チェックインの時間にはまだ全然早いが、とりあえず今日宿泊するマルセイユホテル(Marseilles Hotel)へと向かう。タクシーの窓から、徐々に遠ざかっていくリバティ・オブ・ザ・シーズ号を見ると「あ〜あ。終わっちゃったなぁ〜。つまんないなぁ〜。」とため息が出そうである。
タクシー代は、ハイウエイを通って25ドルほど。ホテルに到着すると、荷物を預かるだけかと思ったら、チェックインできたのでラッキーだ。このホテルは、初日に宿泊したオーシャンファイブホテルと違い、ポーターもおり、ロビーもなかなかおしゃれ。部屋も思ったより広く、バスタブもキッチンもある。(ただし、コンロはないので大した事はできない。) インターネットは、有料だが1日10ドル。安いので利用しようと思い、申請用フォームに入力するが、カードの暗証番号は隠されないし、何度やってもエラーになるのであきらめた。しばらく部屋で休憩した後、買い物に出かけることにする。今日が最終日なので、お土産を買うためである。
一概に「サウスビーチ」と言っても、その範囲は果てしなく広い。オーシャンファイブホテル ![]() ただし土産物屋は少なく、「観光地」と言うよりショッピングストリート。どの店もサマーセールを行っており、この暑いのに、ブーツや革ジャンなどが売られているのはびっくりである。 土産物もだが、「靴が欲しいなぁ。」と歩いていると、メイシーズ (Macy's) を発見。(ニューヨークに本部があるアメリカのデパート。)やっぱりセールを行っていて、カルバンクラインのサンダル80ドル(約8,760円)を、39ドル(約4,270円)で買えたのでラッキーである。 そこで以前、バリ島のウブドで買ったサンダルのひとつが、かなりへたってきたので捨てることにする。(どうも、私はいつも旅先でサンダルを捨てている。) さらに、24時間営業のスーパーみたいなところで、義理土産のチョコレートなどを買う。アメリカは、これといって気の利いたお土産がないところが難点。(…というか、食べ物関係は壊滅的である。) しいていうなら、サンフランシスコが本店のギラデリー(Ghirardelli )のチョコだが、ノーマルなミルクチョコがないので買うのをやめる。 代わりに違うメーカーの箱入りチョコレートを買うが、これがスイス製だと気づいたのは帰国後である。(しかし「おいしい。」と喜ばれたので問題なし。苦笑) ![]() あとはドライフルーツやミックスナッツか?さらに、ラム酒入りのケーキも名物なので、とりあえず買っておく。 ところでこのへんの地区は、建物を完全に解体することができないのか?はたまた基礎だけ残して改装するのが普通なのだろうか?それと、マルセイユホテルもそうだが、やたら細長い建物が多い。 交差点の角には、かのリッツカールトンがあるが、何だかゴージャス感に欠け、とても5ツ星ホテルとは思えない。 |
激まずの寿司!!(9日目・マイアミ)
一旦ホテルに荷物を置き、また出かけることにする。現在の時刻は14時過ぎ。船でしっかり朝食を食べてきたが、だんだんお腹が空いてきた。…というか、暑さでくらくらしてきた。
レストランもたくさんあるが、もうピザもハンバーガーも食べたくない。…というか、アメリカ料理にうんざりしてきたので、日本料理の店に入る。そこで頼んだのは「弁当BOX」。いわゆる幕の内弁当のようなもので、料理は5種類ぐらいから選択する。私は海老の天ぷらと寿司、みのむちくんはチキンカツと寿司を選んだ。 アメリカの日本料理は、(私の感覚では)大抵は全く期待できないが、ここの料理は珍しくまともだ。量も普通だし。寿司を握っているのが、日本人だからだろうか?(ただし、この寿司の大きさは、アメリカ人には「ボリュームがない。」と不評かもしれない。)それにしても、「寿司」とか「チキンカツ」とか、普通に言えばいいのに、「テンプ〜ラ」とか、つられて自分達まで英語っぽい発音になってしまうのは笑える。
さらに、ホテル近くの24時間営業のスーパーにも行く。そこで、貝殻で作った面白い置物があったので、これを妹のお土産にする。(ワニが4人でテーブルを囲んで、コーラ等を飲みながらポーカーをしていて、1人がいかさまをしている。)…と言っても、これまた渡すのはエクアドルから帰国後の2009年6月である。 そして、みのむちくんが他のスーパーで買ったのと、違うデザインの灰皿を発見。(私が各国でアクセサリーや靴を買うのと同じく、みのむちくんはよく灰皿を買う。)しかも、こちらの方がよさげ。毎年、違う国に行ってると、都市によって事情が変わるので、ありがちな現象である。 さらに、やたらワニの剥製が売られているが目に留まるが、マイアミは「ワニ注意」である。ハリケーン直後の水たまりには、野生のワニが潜んでいることもあるらしいのだ。(…と、出国前に立ち読みしたマイアミのガイドブックに書いてあった。)
その後サウスビーチに行くが、白い砂浜と真っ青な空は、それなりに絵になる。しかし、海のきれいさはまあ普通で、暑すぎるし日差しが強すぎる。(ああぼろくそ。。苦笑)そして、ビーチに行く途中で、アラビックな音楽とシーシャとチャイの道具が飾られた店を見かけた。ここは中東ではなく、入る気は全く起きないが、この真っ青な空の下で、こういう店があること自体笑える。(まあアラビックな音楽がなければただのバーであるが。)
時刻は16時30分頃。大体買い物も終えたので、ホテルに戻る。そして、みのむちくんがホテル内にあるプールに行こうと言うから、「もうちょっと日が落ちてからじゃないとイヤだ。」と答える。すると、「まだ焼き足りないのよ〜!」と言うではないか! 冗談じゃないっっっ!! 私はできるだけ…というか、絶対焼きたくない。(一人で行けって感じ?)プールに行ったのは、結局それから1時間後。まだ日はさんさんとしていたが、ビーチチェアのあたりは影ができていた。そこでぼ〜〜っとしていると、上空にスペイン語の横断幕がひらひらと横切っていく。
その後、夜7時近くまでプールサイドにいて、部屋に戻って風呂に入り、荷物を片付け始める。明日の起床は、今朝よりさらに早く、荷造りは今夜のうちに、ほとんどやり終えないといけない。 昼食を食べたのは、15時過ぎであったが、またなんとなくお腹が空いてきた。しかし、手持ちの現金は少なく、なんとなく外に出るのもかったるい。アメリカは「軽くさくっと食べる」というのが難しい国である。客室にあったチラシのピザの出前と言う手もあったが、また近所の24時間営業のスーパーまで、総菜を買いに行く。
あたりはすっかり夜。初日に泊まったオーシャンドライブ・ストリートは、夜もとても華やかで絵になったが、ここは何かイマイチ。「どこにでもあるアメリカの地方都市」って感じである。 ![]() みのむちくんと私の現在の所持金は、それぞれ30ドル程度。明日の空港までのタクシー代のために、20ドルずつ残しておくことを考えると、夕食には1人10ドルしか使えない。(ああ、しょぼい。。苦笑)しかし、それもなんかなので、みのむちくんのカードで支払うことにした。 巻き寿司2人前とサラダと、ドーナツ2個で24ドル(約2,600円)ほど。(他にもサンドイッチなどもあったが、見るからにまずそうである。)寿司はあえて違う種類のものを買い、部屋で取り分けることにする。しかし……箸で持った瞬間… あ、まずそう。。。 箸から伝わる感覚が、寿司にしてはあまりにも硬すぎるのである。そして……その直感は正しい。 チャーハンにしたほうがよさそうなパサパサした米を、水の量を間違えて炊いたのか?と思うぐらい芯が残っている。しかも寿司だから冷たいわけで、より堅くて、まずさが増長されている。そしてサラダは、さすがに生野菜はそのままだが、ドレッシングはいかにもアメリカの味である。 みのむちくんは「どうしたら、こんなまずいものができるのかわからない。家畜のエサよりひどい。アジアが誤解されそうだ。これならコンチネンタル航空の機内食の方がマシ」と言う。(もうくそみそ。苦笑) 海外旅行時は基本的には「郷に入れば郷に従え」で、その国の料理で通す主義だが、アメリカだけはどうもいただけない。何でもかんでもトマトケチャップやバーベキューソースでごまかす料理も、どうしても好きになれない。(後日、仕事関係の人達と「アメリカに旅行時の食事はどうしているか?」と言う話になり、1人は「アメリカ行くと、(食事のせいで)体調悪くなってしまうんですよね。」と言い、もう1人は「僕は和食しか食べません。」と言った。ああやっぱり。。) おいしかったのは、クリスピードーナツだけである。日本でいつも行列ができているだけのことはある。初めてこのドーナツを食べたみのむちくんは「やればできるじゃないか。」と言う。「メシがまずい。」と思うアメリカも、デザートやスイーツだけは進化したようである。
それにしても、私とみのむちくんの旅行は、いつも最後の食事が尻つぼみ。(苦笑)旅行最後の食事が、激マズのアメリカの寿司で、しかもホテルの部屋とはとてもわびしい。おまけに、クリスピードーナツを覗くと、我が家の海外旅行史上、「まずいものワースト1」だろう。 食事を済ませ、何か寒くなってきたので、エアコンの設定温度を上げようした。しかし、どこにもコントロールできるスイッチはない。触っただけでライトがつくスタンドがある反面、ベットサイドのスタンドはつけたら消せない。バスタブには栓がないし、窓はかたくて、ほとんど開閉できないし、まるでヨーロッパのホテルのようである。(…といっても、決して誉めているわけではなく、そのぐらい設備に欠陥が多いと言うことである。) そういう理由かもしれないが、一見よさ気に見えるこのホテルも、アップルワールドでは、圧倒的にオーシャンファイブの方が評価が高いようだ。(もっとも、どちらも3ツ星ホテルなので、「欠点がない」と言うことはありえないが。) しかも、向かいの部屋がパーティでもやっているのか?他の部屋からも注意されるぐらいうるさい。その中でも、みのむちくんは先にぐ〜すか寝ているが、私は旅行記のベースとなる文章の昨日と今日の分を書いている。大体、1日の分量は7KBぐらい(3600文字程度)で、書き上げるのに1時間ぐらいかかる。 海外に来てまで、パソコンで時間をつぶすのは勿体無いと思うし、明日はなんと早朝4時起きなので、本当は早く寝たい。しかし、明日は帰国するから、がんばって書き上げないといけない。このまま持ち越してしまうと、零れ落ちるように色んな記憶がなくなっていくからである。 |