ネタになるほどまずい!(初日・成田〜ニューアーク)

コンチネンタル航空の機内より私とみのむちくんを乗せた飛行機は無事に離陸し、安定飛行となり、シートベルト着用サインが消える。

みのむちくんはスリッパを出そうとしたが、機内が満席のために、遠くの荷物入れに入れたため、バッグが出せない。そこで私が予備で持ってきたトルコ航空のスリッパを渡す。ちなみに私が使っているのは、インターコンチネンタルドバイのスリッパ。(もらい物の流用。。ああせこい。笑)

しかしせこいという点では、コンチネンタル航空には負ける…と思う。(笑)色んな面で経費節減していて、例えばアルコールだけでなく、イヤホンも有料。(ただし、国際線の場合は無料。)

でも、なんか調子が悪くて、いきなり聞こえなくなってしまう。一度、変えてもらったが、やっぱり聞こえない。(マイイヤホンを持ち込むほうがよいかもしれない。)

しょうがないからみのむちくんのiPod用のイヤホンを借りて、映画「電車男」を見る。ただし、画面はDVDほどには鮮明ではない。みのむちくんはノートパソコンで北斗の拳の動画を見て、「バッテリーを2/3も使ってしまった〜!」とわめいていた。

さらに、日本語を話せる客室乗務員が何人かいることに驚く。ガルーダインドネシア航空もそうだったが、アメリカの場合は日本とさほど物価は変わらないはずだ。

だから「支払う給料も変わらないんじゃ?(経費削減にはならまずい機内食その1「サーロインステーキらしきもの」ないのでは?)」と思ったのだが、外国人(日本人)を雇うより、アメリカ人を雇う方が、何かと経費節減できるのだろう。

ただし、彼らの日本語アナウンスは、「日本語英語」ではなく、「英語日本語」(英語ちっくな日本語)なので、かなり聞き取りにくい。

そして、乗客に目に見えて分かる極めつけの経費削減は機内食。メニューを詳しく書くと「前菜サラダ・旬のミックスグリーンサラダに海老を添えて。フレンチドレッシングと一緒に」、そこに「フィッシュorビーフ」の選択。

「サーロインステーキ。チャーシューソースと共に。ミックスベジタブルとライスを添えて」あるいは「白身魚の蒸し物ブラックビーンズソースと共に。いろどり野菜の炒めあえとライスを添えて」と、メニューを見る限り、いかにも豪華そうに感じる。

しかし、信用してはいけない!「無難なのは魚料理。」とわかっていながら、肉料理を選んだが、これがとんでもない失敗であることを、アルミのフタを開けた瞬間に気づく。ほぉ〜〜!この堅くて黒い物体が、アメリカでは「サーロインステーキ」というらしい。(もちろん皮肉。)味は…うまく表現するなら、コンビーフのような味。(ちょっと補正している写真ですら、いかにまずそうである。)そして、パンが…、いやパンもまずい。まずい機内食その2「ホットサンド」

おまけに、料理数も少ない。普通、当たり前のようについてくるおしぼりや、ミネラルウォーターやジュースなどの飲み物のパックもない。例え夜食でも、ちゃんと用意するミレーツ航空とは雲泥の差である。(でも、せっかくクーポンを買ったので、成田空港の売店に売っていないワインを頼む。)

さらに夜食は、ホットサンドとグリコのアイスクリーム。アイスクリームはともかく、冷えたホットサンドはまずさを引き立たせる!

そして朝食は果物と、「チーズラビオリパスタのトマトパプリカソース」か「プレーンオムレツのトマトコンカッセのせ」の選択。私とみのむちくんの座席は最後尾のせいか、オムレツしかなくなっていた。それはいいのだけど、量も少ない上に、今後5年はネタにできるぐらいまずい。

この機内食のまずさは、私が今まで乗った国際線の航空会社(10社ぐらいか?)の中で、堂々ワースト1に輝く。やはりアメリカの航空会社には何も期待してはいけない。いや…「期待してはいけない。」という期待通りなのか?!(笑)

…とのっけからまた言いたい放題だが、正直な感想である。なぜなら、普段は持っていっても、ほとんど食べない日本のお菓子も、すでに行きの飛行機で食べ切ってしまったのだ。
まずい機内食その3「オムレツ」
機内食の話はこのぐらいにして…、ニューヨークが近づいてきたころ、アメリカへの入国カードが配られる。私とみのむちくんは、ヴィザ不要の入国者のためのグリーンのカード。

ちなみにアメリカは世界でも珍しく、日本人専用の入国カードがある国。入国カードの内容が、すべて日本語で表記されている。

しかし10年前、新婚旅行で渡航した時は、タイトルが「米国訪問を歓迎します」だった。「なんて堅い日本語なんだ〜!自分で米国って言うなよ!“アメリカ合衆国にようこそ”でいいのに。」と思っていたが、その通りに変更されているとは!驚きである。

しかし機体は、気流がとても不安定の中を進んでいるのか、あまりに揺れ、うまく書くことができない。

それにしても、約12時間のフライト中、ずっと明るい場所しか通らなかったせいか?ほとんど眠ることが出来なかった。久しぶりのアメリカ方面で、のっけからなかなかハードな旅行である。

それでも着陸前、一旦落とした化粧をまたし直した。アメリカの入国に際して、写真撮影されることが分かっている。しかも、何年か記録として残されるので、ちょっとはまともに映っておきたいというしょうもない女心である。ほとんど寝てないから、目は充血してるし、ひどい顔かもしれないけど。

その後機長のアナウンスが入り、管制塔の指示で30分ぐらいニューアーク・リバティ国際空港(Newark Liberty International Airport)の上空を旋回しているという。どうも空港内が混雑している様子だ。

上空から見たニューアーク空港 コンチネンタル航空の機体が並ぶ

やがて、私とみのむちくんを乗せた航空機は、ニューアーク国際空港に到着した。外を見ると、コンチネンタル航空の機体がずらりと並んでいる。ニューヨークには、ジョン・F・ケネディ空港、国内線専門のラガーディア空港、そしてこのニューアーク空港という3つの空港があり、コンチネンタル航空のハブ空港でもある。余談だが、ニューアーク国際空港に到着したことにより、私とみのむちくんは、ニューヨークの全ての空港を訪れたことになる。

土砂降りの様子 機内から出て、パスポートコントロールに進むと、乗客は一列に並び、係員の指示するブースに行く。「どの列が一番スムーズに進むか?」を考えなくてよいので、ラクかもしれない。

9・11のNYテロ以来、アメリカの入国は厳しくなり、指紋と写真撮影を求められる。しかし、観光で入国してきた日本人など、事務的手続きをするに近い。入国審査官も段取りがよくなったのか、さして時間もかからなかった。

ただし、税関申告書は必ず提出しないといけないらしい。申告するものがなければ、提出しなくてもいいのかと思ったら、「No Good!」と言われる。確か10年前は必要なかったような気がするが、念のために記入しておいてよかった。

パスポートコントロールを通過し、一旦、成田からの荷物を受け取ることになる。荷物受け取りのターンテーブルに行くと、空港職員がえらく小柄な犬を連れている。ビーグル犬だろうか?麻薬犬の役割をしているのか?しかし、小柄でかわいらしいビーグル犬は、犬が苦手でも怖く感じないからよい。

ここで受け取ったスーツケースは、マイアミ行きに乗り継ぐために、またすぐに係員に預けることになる。みのむちくんは忘れずに、スーツケースに紙製のワンカップ大関を入れ直した。しかし、なんか適当そうな荷物の引渡しに、みのむちくんは「ロストバゲージになるかもしれないね。」と不吉なことを言う。





長いフライトの果てに…(初日・ニューアーク〜マイアミ)

かれこれ10年ぶりのニューヨーク。ちょっとだけ空港の外に出ると、雨のせいもあって、何だか肌寒い。しかし、特にやることもないので、搭乗ゲートに向かうことにする。アメリカが厳しくなったのは、入国だけではないようだ。セキュリティチェックでは、ジャケットだけでなく、靴も脱いでX線に通さないといけないらしい。私はバッグの中をチェックされたが、特に何も言われなかった。このへんは意外に適当なのか?

空港の外は肌寒い 天気はいまいち
セキュリティチェックへと進む 発着の案内を示すモニター

ところで成田空港で受け取った搭乗券には、マイアミ行きは「75ゲート」と書かれているが、空港のモニターで確認すると、126ゲートに変更されている。しかし、搭乗まではまだ3時間以上ほどあるので、とりあえず75ゲートに行ってみる。しかし、なんとそこはフランクフルト行きだった!パスポートコントロールを通過せずに、国際線が出発するエリアに行けるなんて、何だか不思議だ。(アメリカ合衆国政府が、出国手続きを各航空会社に任せているせいである。)

ここにいてもしょうがないので、126ゲートに戻るため、広い空港内をまたひたすら歩くことになる。空港には時々、ゴルフ場にある小さな自動車みたいな乗り物が行き交うのだが、クラクションを鳴らすのではなくて、自分で「プップー」と言ってるのが笑える。

広い空港内をひたすら歩く 空港内を歩くみのむちくん

そして、126ゲートに到着しても、搭乗時間まではまだ1時間以上あるので、何か食べることにする。レストランゾーンをウロウロすると、中華料理の試食を配っていたり、寿司もあったが、「アメリカに来て、いきなり寿司はないだろう!!」と思い、ハンバーガーにする。

いきなり、いかにもアメリカの定番。ハンバーガーにフライドポテト、飲み物のセットを頼むと、「一体、誰がこんなに使うのか?!」というぐらいケチャップを渡される。アメリカでは、フライドポテトと言えばケチャップであることを思い出した。そして、「しまった!!外国のは砂糖入りなのを忘れていた!激甘か?!」と思ったアイスティーは、「午後の紅茶」程度の甘さでホッとする。

ケチャップいっぱいのハンバーガーセット 搭乗ゲートにて待つ人達

そこからひたすら搭乗を待ち続けるだけ…。空港内はだんだんと閑散としてきたせいか、なんだか寒い。外の気候は日本基準で言うと、10月下旬という感じである。しかも、日本を出てからほとんど寝ていないから、眠気も疲れもピークで、早く搭乗して寝てしまいたい。トイレで鏡を見ると、眼は充血しているし、肌は乾燥してぼろぼろという悲惨な状態だ。
搭乗ゲートは閉じられたまま
だが、今か今かという期待を裏切るかのごとく、当初20時25分出発だったマイアミ行きは、20時45分になり、さらに10分遅れの20時55分出発と、どんどん遅くなっていく。

しかし、出発が遅れているのは、マイアミ行きだけではなかった。空港のモニターから流れるCNNのニュースでは、テキサス州におけるハリケーン・アイクの被害状況が、ひっきりなしに流れ、ここニューヨークもその影響を受けてるのかもしれない。「とりあえず今日中に着けばいいや。」と言う気持ちになってくる。

そして20時45分頃、126ゲートの扉が開き、乗客が降りてくる。今から掃除して、機体をチェックして、また乗客を乗せるのでは、20時55分出発も怪しいものだ。一体マイアミには、何時につくのだろうか…?

さらに待つこと30分以上、時刻は21時30分頃。やっと搭乗のアナウンスが流れる。

しかし行ってみると、「あなた達はまだ。」と言うようなことを言われる。なぜなら私とみのむちくんの席は7列目で、25列以降の後方の乗客から先に乗せているのだ。それを「twenty-five(25)」ではなく、「twenty hight??twenty hightって何?!」としか聞こえないあたり、かなり頭がぼけているのだろう。もう日本を発ってからかれこれ20時間近く、ほぼ完徹状態なのでしょうがない。マイアミ行きの機内(この後に爆睡)

そしてやっと搭乗し、座席に座るなり眠り始める。うつらうつらしながら、「なかなか出発しないなぁ。」と思っていたら、さらに1時間後、やっとテイクオフしたようだ。これから約3時間30分かけてマイアミを目指す。

ちなみに、例え2時間のフライトでも、ヨーロッパ路線ではちゃんと機内食が出たが、経費節減のコンチネンタル航空にはない。まるで日本の国内線のようで、3時間程度のフライトでは、飲み物ぐらいしか出さないようである。もっとも、飲み物のサービスもまったく無視して爆睡していたので、あってもなくても同じだったが。

マイアミ国際空港が近づくころ、やっと目を覚ますと、みのむちくんの隣に座っていた男性に「君たち、ずっと寝ていたね。」と言われる。どうやら話し好きの人のようで、私とみのむちくんが眠りこけていたから退屈していたらしい。(笑)

「日本からずっと飛行機を乗り継いで、とても疲れたのだ。」と言ったのだけど、その男性は香港からサンフランシスコを経由してきたらしい。地元マイアミの人のようで、「8日間のカリブ海クルーズに行くのだ。」と言うと、「そりゃいいね!」と言われる。

そして、まもなく到着を知らせる機長のアナウンスが流れる。窓の外を見ると、ものすごい煌びやかなイルミネーション!!ビル群だけでなく、住居の照明らしき細かな輝きが果てしなく続く。マイアミは都会なのである。

出発は2時間近く遅れたが、到着は午前0時過ぎ。予定時刻より30分遅れですんだようだ。ニューヨークとマイアミは時差がないことを考えると、かなりかっ飛ばしたらしい。空港ビル内に入ると、もう最終便に近いのか、閑散としていて、ほとんど人がいない。預けていたスーツケースを受け取るために、ひたすら歩くが、私とみのむちくんが乗っていた便の荷物を受け取る場所「ベルト6」が見当たらない。…というか、8以降の番号しかないのだ。

マイアミ空港に到着 マイアミ空港を歩く

空港内で掃除をしている人に聞くと、「ゲートJ」という場所に行かないといけないらしい。どうやら行き過ぎたようだ。…というか、コンチネンタル航空で到着した場合の荷物を受け取る場所は、こことは全く違うエリアのようだ。私とみのむちくんは、最初に曲がるべきところを、反対方向に行ってしまったらしい。ベルト6に到着すると、私とみのむちくんのスーツケースだけ、ぐるぐる回っていた。タクシー乗り場

だがみのむちくんが「届かないかもしれないね。」と言ってた荷物も、ちゃんとマイアミまで来たのでひと安心である。(後日、「ロストバゲージのせいで、クルーズに乗船できなかった。」という話も聞いたので、念のためにバウチャーなどの重要書類は手荷物で持っていくべきである。)

そこからタクシーでホテルを目指す。マイアミは夜だというのに、やたら蒸し暑い。しかし驚くべきことに、真夜中だと言うのに、反対車線は渋滞が起きている。

だが、先進国のタクシーは、恐ろしいスピードでかっ飛ばしたりはしない。その点ではひと安心だが、エアコンがなく窓が開けっ放しになっていて、髪の毛がぐちゃぐちゃになる。

15分ほど走ったところで、今日宿泊のオーシャンファイブホテル(Ocean Five Hotel)に到着する。マイアミのタクシーは、空港からは定額制のようだ。チップ込みで37ドル支払う。

こんな真夜中の到着も、マイアミビーチでは珍しくないようだ。フロントでパスポートを提示して、チェックインの手続きをする。ネットで予約して、プリントアウトしたバウチャーをちゃんと受け取るホテルを久々に見た。そのフロント係のマリオという男性に、ホテルのインフォメーションをいろいろ説明されるが、疲れているのであまり理解できない。

マイアミ行きの便では眠れたおかげで、ちょっとはスッキリしたが、髪の毛はばさばさで、目は充血しているし、我ながら何だか怪しげな東洋人である。それとも夜中到着の人は、みんなこんなもんか?(苦笑)だが、適当に聞き流していたのを見透かされたのか、「もうちょっとゆっくり話そうか?」と言われる。(苦笑)

オーシャンファイブホテルの客室 オーシャンファイブホテルの廊下

今回はクルーズがメインで、トランジットのために宿泊するようなものなので、1泊一部屋11,400円の三ツ星ホテル。ポーターもいず、エレベータが故障していて、自力で階段で荷物を持ち運ばなくてはいけない。チップを払わなくていいので気楽だが。部屋は古いがまずまず。ドバイの安ホテルのうらぶれた雰囲気がないだけましか。バスタブがなく、シャワーのみだが、ちゃんと一定の温度でお湯が出るあたりが、やはり先進国である。

しかし、部屋の冷蔵庫にある飲み物は高めなので、ミネラルウォーターを買いに行くことにする。ホテル近くのオーシャンドライブ・ストリートは夜中1時前でもにぎやかだ。レストランなども営業しており、女性2人で歩いても、全然安全な雰囲気。このストリートはマイアミビーチのナイトライフの中心でもあるらしい。いかにもアメリカらしいイルミネーションと喧噪。

にぎやかな夜 オーシャンドライブストリート
有名なコロニーホテル レストランも営業している

アールデコ建築の建物が多く建っており、マイアミと言えば、中でもこの「コロニーホテル(Colony Hotel)」が紹介されるそうだ。いつまでもにぎやかなオーシャンドライブストリート一文字消えてるけど。(笑)しかも、写真を撮ろうとしたら、外気との温度差が激しくレンズが曇ってしまう。

そしてマイアミは、アメリカでありながらスペイン語圏。海が近いせいか、シーフードパエリアなどのサンプルが置かれている。それをじっと見ていると、客引きに声をかけられるので、あまり長く立ち止まってはいけない。(笑)

みのむちくんはビール、私はミネラルウォータとハーゲンダッツのアイスを買って帰る。ビールは3.5ドル、ミネラルウォータが2ドル、ハーゲンダッツのアイスクリームが3ドルとやや高め。アイスはともかく、他は観光地価格である。

そして、部屋に戻ると、珍しく無線LANの接続に成功する。「丸1日以上、ほとんど寝てないから、早く寝ないと…。」と思いながら、日記を更新したり、メールをチェックしてしまうのが時差ぼけか?!

長いフライトの末に、私が眠ったのは、明け方の4時過ぎである。