日本人は2人だけ?!(2日目・クルーズ初日 マイアミ)

午前9時に起床。昨日、目覚まし時計を見つけたので、セットしておいたのだ。台風一過なのだろうか?外は気持ちのいいぐらいの晴天。

朝食を食べに、ロビーまで降りていくと、このホテル内ではなく、隣接するレストランでの食事のようだ。バウチャーでは「朝食なし」だったが、パンと飲み物だけのコンチネンタルブレックファーストがつくらしい。味もまずまずで、これから食べまくりのクルーズ生活が続くことを考えると、これで十分だ。

隣接するレストラン オーシャンファイブホテルの朝食

その後、部屋に戻り、私はメールチェックをしたり、日記を更新したり、旅行記のための文章を入力した。いつもは手帳に書いたのだが、今回からはテキスト入力することにしたのだ。そして、前日のことはさすがに記憶が鮮明で、かなり詳しいところまで書けるのである。

さらに、日焼け止めを塗り、荷物を片付けたりして、チェックアウトの準備を始める。マイアミは日差しが強く、今日はずっと天気がよさそうなので、日焼けも大敵である。その間、みのむちくんはひたすら眠っており、11時30分に起こした。

その後、ロビーに降りて、チェックアウトの手続きをする。フロントで「タクシーを呼んでほしい。」と頼むが、このへんは流しのタクシーが、いくらでもつかまるようだ。ミキ・ツーリストから送られてきた「リバティ・オブ・ザ・シーズのチェックイン方法」を読んでいたら、10分と経たないうちにタクシーが来る。

オーシャンファイブホテルのロビー マイアミ港に向かうタクシー

運転手に「マイアミ港(Port of Miami)のリバティ・オブ・ザ・シーズ(Liberty of the Seas)に行ってください。」と言うと、「ロイヤルカリビアン(Royal Caribbean)か?」と聞かれる。「船名を言ってるのになんで?」と思うが、その理由は港に近づいたところで判明する。マイアミ港には、同じくマイアミに本社を置くカーニバルクルーズ(Carnival Cruise)という同業他社の船「カーニバル・リバティ号(Carnival Liberty)」も停泊しているのだ。

車窓から見えるマイアミは、晴天のおかげもあり、いかにもリゾート地のよう。ダウンタウン方面は治安が悪いと言うが、このへんはきれいな家が立ち並び、とても治安がよさそうに感じる。四季がなくて暑いことを除けば、リタイアメント生活の場としてよさそうだ。

オーシャンファイブホテル近くにある オーシャンファイブストリート

やがて、マイアミ港に停泊する船が見えてくる。一番後ろに停泊しているのが、私とみのむちくんが乗船する船「リバティ・オブ・ザ・シーズ」だ。テレビで見たとおり、まるで巨大な高層ビルのようにでかい!船もでかいが、港も広い。マイアミ港は、アメリカの重要な港のひとつなのである。(だからタクシーで行く場合は、乗船する船名まで言うことが大事である。)

港につくと、ちょうどチェックイン開始時間のようだ。タクシーと車が次々と乗り付けられ、大層にぎわっている。マイアミ港までのタクシー代は、チップ込みで22ドル。空港からではないので、メーター制である。

マイアミの高層ビル 乗船で賑わう港

まずバゲージタグをつけたスーツケースを、ターミナルビルの前にいるポーターに、チップと共に渡す。(もちろん正規のポーターなので、荷物1つに対し1ドルである。)そのあと、チェックインの手続きをするため、隣接するターミナルビルに入る。(ここで警備員に、トラベルドキュメントとパスポートを提示する必要がある。)

さらに階段を上がっていき、セキュリティチェックを受け、チェックインカウンターの順番を待つ。アメリカの入国審査と同じく、1列に並び、係員が言う番号の窓口に向かう。私とみのむちくんは、日本を発つ前にオンラインでチェックインを済ませていたので、手続きは簡単である。(…とはいえ、この事前のチェックインは大層面倒で、1〜2時間もかかったらしい。しかし、クレジットカードの情報も登録しないといけないし、英語に自信がなければ、事前登録の方が気楽だ。)

チェックインへと続く通路 チェックインカウンター

手続きと説明が済み、シーパスカードを受け取る。シーパスカードとは、船内でのIDであり、キャビンのキーでもあり、クレジットカード代わりにもなる。船内での支払いはすべてこのカードを提示し、サインすればよいので、現金を持ち歩かなくてすむという、なかなか便利なシステムである。

すべての手続きを済ませると、いよいよ乗船となる。しかし、船に乗ったという実感もなく、ただ通路を歩いていくだけで船内になる。船も巨大なら、隣接するビルも大きいからである。そして、この瞬間から撮影班が登場する。私とみのむちくんは、どうも神妙な顔をしていたらしく「Smile!」と撮り直された。

私のシーパスカード キャビンへと続く廊下

私とみのむちくんが宿泊するキャビンはデッキ9にある。(船なので客室はキャビン、階層はデッキという)エレベーターを降りると、すでにキャビンへの通路の扉が開くのを待っている乗客がたくさんいる。13時に開くらしく、船のスタッフに「オープンまであと1分!」と言われる。

定刻になりキャビンに入ると、バルコニーからマイアミ港が見え、なかなか見晴らしがよい。デッキ9(9階)なので、高層ビルの屋上から眺めるようなものだ。そして、バスタブはないものの、キャビン内は思ったより広い。

キャビン キャビンのトイレと洗面所

さて…本当は、一旦チェックインしてから、出発までどこかに行こうかと思っていた。しかし、下船して再乗船するには、またセキュリティチェックを受けないといけないし、決まった時間(出航の1時間前)までに戻ってこなければ置いていかれる。ウィンジャマーカフェ…というわけで、すっかりめんどくさくなってしまった。

そこで、すでにオープンしているウィンジャマーカフェ(Windjammer Cafe)に行くことにする。ウィンジャマーカフェは、気軽なバフェスタイルのレストランで、すでに昼食が用意されている。この時点でもう13時30分。何だか、あっという間に時間が経っていくようだ。

ここで食べ過ぎてはまずいと思い、ハンバーガーの具であるトマトとレタスだけ、そしてホットドックとスープと、軽めに済ませるつもりでいた。しかしもう少し奥を覗いてみると、ケーキなどのデザート類を発見!

ついキーライムクリームとタルト、ロールケーキも取ってしまう。いきなり飛ばしすぎだ。(苦笑)4時間後ぐらいには、また食事…しかも本格的なディナーが待ってると言うのに。

それにしてもバフェのメニューに、自分で好きな具を選べるホットドックやハンバーガーがあるのが、やはりアメリカ。

ちなみに味は…「アメリカだから期待するなよ!」と言ったところか?デザート類はまずまずだが、ハンバーガーの中身・パティだけでは、とてもまずい。決して素材自体は、いいわけではないのだろう。ケチャップをつけるとまともな味になるようだ。

調子に乗って食べ過ぎるバフェ タルトやケーキ

一旦、キャビンに戻りしばらくすると、電話がかかってきた。「Hellow?」と出ると、ミキ・ツーリストの人からで、「説明会は、出なくて大丈夫ですか?」と聞かれる。実は13時45分より、日本人コーディネータによる船内説明会が開かれていたのだが、自由参加なのをいいことに、知らん顔していたのである。キャビンのトイレとシャワー

「かまいません」と言うと、日本語の船内新聞を持ってきてくれるらしい。しばらくすると、キャビンにミキ・ツーリストのコーディネーターがやってきた。

色々説明をしてくれるのだが、今回のクルーズではなんと!日本人は私とみのむちくんだけらしい。もちろん「ミキ・ツーリストから申し込んだ日本人」という意味で、ロイヤルカリビアンに直接申し込んだ人はカウントされてないだろう。

しかし、それでもきっと、この船内にいる日本人は10人にも満たないだろう。事前情報で「日本人乗船率は1%(約35人)」と聞いていたが、まさかここまでいないとは!!

それで「でも、スタッフの人たちは世界各国から来られてますし、皆さん親切にしてくださいますから大丈夫ですよ。日本代表としてがんばってくださいね。」と言われた。

オリンピックか?!(笑)

だ〜〜れが、頑張るか!(笑)日本人が一人もいない?!驚きはしたが、毎回わざわざ日本人がほとんどいないところに出かけているのだから、コレ幸いである。「日常生活からの逃避」が、我が家の旅行のテーマなのだから。

それにしても、私とみのむちくんしかいないと分かっているなら、なぜ日本で「説明会に参加しますか?」と聞かなかったのだろう?そしたら、待ちぼうけを食らわされずに済んだはずだが、参加するに違いないと思って聞かなかったのか?「適当にやるからほっといてくれ。」と思ってるとは、夢にも思ってないに違いない。

しかし、日本語の船内新聞と共にもらった寄港地の資料こそ、とても必要でこれこそ「バウチャーと一緒に送ってくれよ〜〜!」と思う。





いよいよ出航!(2日目・クルーズ初日 マイアミ)

さて、船内での一番最初のイベントは避難訓練。「船内放送あるいは緊急を知らせる警笛が鳴る。」と聞いていたが後者のようだ。短い警笛7回と長い警笛が1回鳴った後、キャビンにあるライフジャケットを着て、指定の場所に集まる。これを着ていると意外に肩が凝って苦しい。
 
しかし、全員参加が義務付けられており、ライフジャケットに書かれたキャビン番号を見て、スタッフが出席をチェックする。対して、やっぱり乗客は気楽なもので、記念撮影をしている人もたくさんいる。

ふと頭上を見上げると、救命ボートが!どうやら自分が乗る救命ボートの下が、緊急時の集合場所らしい。そして、集まった人数を考えると、一度にかなりの人数が乗れるようだ。それにボート自体の数も多いし、これだけあれば、タイタニックのように乗り損ねる人もおらず、自動で下ろせるので失敗することもないだろう。

…というか、カリブの海は1年を通じて温暖で、心臓麻痺を起こすことも、ましてや凍死することもないだろう。しかも、ここは全世界の半数の客船が集まる場所。万が一沈没しても、1時間以内に何艘も救援に来てくれそうである。…なんてことを考えてしまった。タイタニックの見過ぎである。(笑)

プールも見える リバティ・オブ・ザ・シーズの甲板

避難訓練が終わると、いよいよ出航となる。甲板に出て出航を待つが、一番後ろに並んでいたこの船が、最初に出発するらしい。午後5時となり、出航の合図である汽笛が鳴り、ゆっくりと動き出す。先頭に停泊する「カーニバル・リバティ」の乗客やビーチの観光客が、徐々に港を離れるこの船に向かって手を振っている。あちらもまもなく出航で、お互いに気楽な身分だ。しかし、業務用の船の乗組員たちまで手を振っているのが笑える。

港からはマイアミの高層ビルが マイアミビーチ
徐々にマイアミの街から離れていく マイアミは都会!

遥かかなたまで続くマイアミビーチを背に、リバティ・オブ・ザ・シーズはいよいよカリブ海クルーズへと向かう。クルーズの寄港地

この船が航行するのは東カリブ海。キューバの北側に沿って東へ進み、2日間のクルージングののち、4日目にセントマーチンのフィリップスバーグ。

そこから折り返して、5日目にプエルトリコのサンファン。

6日目はロイヤルカリビアンのプライベートビーチがあるハイチのラバティに到着し、そこからまた丸1日のクルージングののち、マイアミ港に戻ってくるというスケジュールである。

ハッキリ言って、寄港地なんて何でもよくて、「クルーズライフを楽しむことに意義がある。」と言ったスケジュールだ。(笑)

空は相変わらず気持ちのいい晴天。こうでないとクルーズは面白くない。そしてデッキ11のプールサイドでは、この地域特有の楽器・スティールドラムのライブが始まり、否が応でも盛り上げていく。

ただし、日没は7時30分で、マイアミの高層ビル街のイルミネーションが見れないのが、少々残念である。しかしこの船、停泊している時はもちろん、今もほとんど揺れを感じない。

甲板にはプールが。 子供専用のプールH2Oゾーン
遙か彼方まで続くマイアミビーチ マイアミの街が遠くに見える

さて、船が無事に出港すると、いったんキャビンに戻り、夕方6時から夕食となる。今日はカジュアルデーなので、そのまま行っても大丈夫だ。船内のデッキ3、4、5を吹き抜けにしたメインダイニングで、毎食フルコースを食べることが可能なのだ。デッキ5・ボッティチェリ(Botticelli)デッキ4・ミケランジェロ(Michelangelo)、デッキ3レンブラント(Rembrandt)と、それぞれに絵画の巨匠の名前がついているのが笑える。

デッキ3「レンブラント」 夕食は、決められた時間に指定された席に着席することになっており、シーパスカードにも夕食時間と階層、自分のテーブル番号が書かれている。

私とみのむちくんの席は、デッキ3のレンブラント。ミキ・ツーリストの人がデッキ4と言ったので、デッキ4で待ったが、直接デッキ3に行けばよかったのである。

デッキ3に行くと、数字の書いたカードがそれぞれのテーブルに置いてあり、まるで結婚式の会場のよう。すべて相席となっており、テーブルの大きさも、「ラージ(8〜10人)」か「スモール(4〜6人)」か、予約時に選択することになっている。

確かラージテーブルで予約したはずだが、なぜか4人席。ないはずの2人席があるところを見ると、今回のクルーズ客は3500人に満たないのであろうか?

さらに、担当のウエイターも決まっているようだ。AMARさんというフィリピン人の男性でネバダ州出身らしい。しかし、この人の英語は、私がもっとも苦手とする東南アジア系。何を言ってるのかよく聞き取れない。

しかし「日本語メニューをください。」というと、なんとあるではないか!日本人がほとんど乗船しておらず、毎回同じメニューとは限らないのにびっくりである。そして、日本語メニューを用意する都合だろう。「明日もここで食事しますか?」と聞かれたが、それは分からない。

ところで、このメインダイニングでの食事はフルコースで、それぞれ選択肢がある。まず前菜はスイカのガスパッチョを頼んだが、甘いジュースに香草野菜を入れた妙な味。野菜ジュースか?!さらにメインは、えびのすり身の入ったラビオリ。味は普通だったが、みのむちくんが頼んだリブロースに比べたら、なぜかえらく量が少な目だ。全てのテーブルがセッティングされている

…というか、みのむちくんのリブロースが、とんでもない量なのである。そして、デザートはサバラン。これは普通。どうもメニューによって、ボリュームの落差が激しい。

ところで、ブログやホームページで、クルーズの食事の写真が少ないのがよくわかる。見知らぬ他人と相席なので、なんとなく撮りづらいのである。

私とみのむちくんのテーブルに座ったのは、カップルらしい白人の男女。しかし日本人と同じく、積極的に知らない人と話すことを得意としない人種のようだ。

そんなわけで、互いに無視するわけでもなく、険悪な雰囲気でもなく、特別何も話をしないままの相席状態となる。しかし、国際交流に華が咲いているテーブルもあり、ウエイターが皿を落として割っただけで、なんでこんなに盛り上がるのだろう。(笑)

そして夕食後、歓迎のパレード開始まで3時間ほど、部屋で眠ることにする。クルーズは明日からが本番だし、昨日も一昨日もろくに眠っていないから疲れてきた。しかし、私が寝ている最中に、イザべラさんという客室係の人が来たようだ。「明日のダイニングシーディングは何時からにしますか?」と聞かれたらしい。しかし、応答したのはみのむちくんだけ。うまく答えなくて、結局どうしたのだろう?

その後、夜11時となり、ロイヤルプロムナードへと向かう。ここもまた4デッキ吹き抜けで、免税店やお土産物屋などのショップやカフェ、バーなどが並んでいる。すでに導線が引かれており、みな歓迎パレードが始まるのを待っている。

ロイヤルプロムナード ウエイターも登場!!
paradeの開始! ここでも毎晩イベントが!

どうやらこの船は、乗客もスタッフも全員参加型で皆巻き込まれるようだ。にぎやかな音楽と共に現れたのは…、イベントのためのスタッフだけでななかった。コックやゲストリレーション(レセプション)、ウエイター等々…各セクション名を書かれたのぼりに続いて、制服のままのスタッフが登場する!

ポンポンを持って、ノリノリで楽しそうな人もいれば、普段表方に出ないコックなどは、なんとなく気恥ずかしそう。さらに、ロイヤルプロムナードの上部にある細長いステージでも、ダンスや演奏が見られる。この歓迎パレードは、必見イベントの1つだろう。

コックも登場! ロイヤルプロムナード

終了後、ざっと周囲の店を見て回る。酒類などの免税品や船のオリジナルグッズ、そして日用品なども売られている。さらに、美容院や医務室、図書館や映画館もあるこの船は、「唯一ないのは仕事だけ」という大変素晴らしい環境。(笑)しかし今日は、あまり調子がよくなく、明日に備えて、シャワーを浴びて早めに寝ることにする。