早朝7時の寄港は早すぎる!(6日目・クルーズ5日目 寄港地・サンファン)
クルーズ5日目の寄港地は、アメリカ自治領プエルト・リコ(Puerto Rico)の州都・サンファン(San
Juan)。 到着時間が朝7時と異常に早く、出発は14時。もっとも滞在時間の短い寄港地である。おかげで、早朝6時15分に起きることになり、日の出時刻とほとんど変わらない。やたら眠いので、まだ下船もしないうちから、「キャビンに戻ったら昼寝しよう。」と思う。
船は徐々にサンファンの港に近づいていく。船から見るサンファンの街並みは、セント・マーチンと比べて、ずいぶん都会である。ちなみに「プエルト・リコ」というのは、スペイン語で「豊かな港、美しい港」、「サンフアン」は「聖ヨハネ」を意味するそうだ。 到着時間の朝7時となり、昨日と同じデッキ2に降りる。だが、デッキ1への通路は封鎖されており、エレベーターでデッキ1に行くと、「デッキ2に戻ってくれ。」と言われる。どうやらまだ下船準備ができてないようだ。それなら、何か案内板でも出してくれればいいのに〜。
待つこと30分ほどで、やっと下船可能になる。 ![]() 船から出て、港の埠頭から街中に向かって歩いていくと、現れたのは亀の着ぐるみ。寄港地でも毎回現れる記念撮影のためである。 「なんで亀?」と思ったら、プエルト・リコはコキ(Coqui)と呼ばれる樹上にすむ小さな蛙がシンボルのようだ。(「コッキー、コッキー」と鳴くらしい。)だからコキをモチーフとした土産物もたくさん売っている。 しかし着ぐるみの亀は、コキにしてはでかすぎるのでは?だが、楽しそうな表情で写ってるので、この写真は2009年の年賀状にも使用した。(笑) ところで、プエルト・リコは東西180q、南北60qという四国の半分ぐらいの大きさの島。つい100年位前まで、スペインの植民地でもあったことから、スペイン、アメリカ、そしてカリブの3つの文化を持ち合わせている。 そんなわけで、看板などはすべてスペイン語で書かれている。スペイン語はほとんど分からないが、「La」が英語にあたる「The」、「De」が「Of」だろうか?
プエルト・リコの州都サンファンは、アメリカの近代的なリゾートホテルが建ち並ぶ「ニュー・サンファン」と、16世紀の面影を今に残す歴史地区「オールド・サンファン」に分かれており、船が到着したのはオールド・サンファン。だが朝の風景はどこも一緒で、出勤途中のサラリーマンが大勢歩いており、店はサブウエイのようなファーストフードしか開いていない。 ミキ・ツーリストからもらった観光資料によると、ここでの見所は四ヶ所。…ということで、まずエル・モロ要塞(El Morro Fort San Felipe del Morro)に向かうことにする。オールド・サンファンでは最も有名な観光地で、ユネスコ世界遺産にも登録されているらしい。
それにしても…、晴天なのはよいが、やたらと暑い。暑すぎるので、薄手の半そでジャケットを脱いで、タンクトップだけで歩く。おまけにサンファンの港からの距離は結構遠く、1.5qぐらいはあるだろうか…?もし車で来たとしても、入り口につながる道は車も入れず、結局500mぐらいは歩かないといけないやっかいな場所である。
うだるような暑さの中、やっと辿り着くと、なんとまだ開館前!! しょうがないのでしばらく休憩して、他の場所に向かうことにする。この調子ではきっと他も、9時からしか開いてないだろう。船の7時到着は、あまりに早すぎるのである。
サン・ホセ広場近くまで戻ると、白っぽいぼろい教会を見かける。どうやらこれが、サン・ホセ教会(Iglesia San Jose)らしい。16世紀の中頃に建てられた白いスペイン風の造り。西半球では、2番目に古い教会とされている歴史的建造物らしい。だが、私にはただのぼろい教会にしか見えない。おまけに現在も修復中なので、いよいよボロにしか見えず、あまりありがたみを感じないのである。 そのサン・ホセ広場のベンチに座って休憩するが、時刻はまだ朝の8時。しかし、この国ではまだキヨスクも開いてないようだ。「だから、港の近くでミネラルウォーターを売っている人がいたのか!」とちょっと後悔。 みのむちくんが、近くにミネラルウォーターを売ってないか探しに行ったが、とりあえず自動販売機はあったようだ。しかし、観光スポットも店も営業してないなら、わざわざ朝早くから起きて、下船する必要はないかもしれない。8時30分下船で十分である。
その後、またエル・モロ要塞に戻る。窓口で入場券を買うが、見学できる範囲によって、入場料が変わるようだ。(…と、それらしきことをスペイン語で言われる。)そんなに時間もないので、半分のゾーンだけ入場できるチケットを買う。ひとり3ドルである。 エル・モロ要塞は、スペイン統治時代に、海賊や諸外国から植民地を守るために築かれた砦。1539年から建築を始め、海賊や他国の軍隊などに襲われながら、指導者が何人も変わりながらも建築が進められ、なんと240年もかかって完成したと言われている。プエルト・リコの文化財にも指定されているらしいが、よく途中であきらめなかったものだ。
それにしても、あまりに暑くて熱射病になりそうだ。みのむちくんが買ってきた水がなくなったので、売店でまたミネラルウォーターを買う。要塞のロゴとイラストが入ったいかにも観光地のもの。しかし、みのむちくんが買ったものより100mlも少なく、味はまるで海水のようであまりおいしくない。 要塞の中には人懐っこい猫がいて、私とみのむちくんの後をついてきたが、今日は猫のえさは持っていない。要塞見学もそこそこに切り上げて、外にでると、みのむちくんは他の観光客に「写真を撮ってほしい。」と言われる。人種問わず、海外ではやたらよく言われるようだ。
その後、次の観光スポット、カサ・ブランカ(Casa Blanca)に向かう。カサ・ブランカとは、スペイン語で「白い」と言う意味で、名前の通り真っ白な建物。元はプエルト・リコの最初の総督ポンセ・デ・レオンの妹夫婦の住む家。建てられたのは1521年で、オールド・サンファンでは、最古の住宅のようだ。まあなんと言うこともない場所だが、カリブの気候には真っ白な建物がよく映える。
「今日は閉館かな?」と思ったら、どうやら今はガーデンにしか行けないようだ。ガーデンはまるでジャングルのように、日本ではお目にかかれないような植物が咲いている。さらにミュージアムの方向に行くと警備員がおり、とても愛想はいいのだが、しっかりと見学者の動向を見張っている。
その後、サン・ファン大聖堂(Catedral de San Juan)に向かう。16世紀のゴシック様式で、総督ポンセ・デ・レオンの遺体が眠っているらしい。この町で最も古い歴史を持つ建造物のひとつ。1521年に建造されたが、ハリケーンによって崩壊し、1540年より再び建て直されたようだ。それにしても普通、大聖堂などの宗教施設は、肌の露出が禁止だったりするが、ここは何もいわれないし、撮影も特に禁止ではない。
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アイススケートショーを見る(6日目・クルーズ5日目 寄港地・サンファン)
以上で4つの観光スポットをすべて見て廻った。しかし、予想通りというべきか、コレと言った見所がない都市である。 まだ朝ご飯も食べてないので、どこかで食事しようと思うが、どこも開店は11時のようだ。
とりあえず土産物屋を覗きながら、港に向かう方向に歩いていき、ちょっと早くから開いているレストランに入る。そして、みのむちくんはツナサンド、私はクラブサンドを頼んだ。(しかし、「Club sandwich」を「crab」と勘違いしてしまったところが暑さボケか?笑) 添え物に、フライドポテトがついてくるところがアメリカの文化。さらに、ポテトには塩だけでなく、ケチャップもかけるところがアメリカ。2人で29ドルちょっと(約3235円)で、味はまずまずである。
さて、ひと通り観光も終えたので、あとはお土産を買うのみ。みのむちくんは灰皿とカエルの置物、ラム酒と葉巻を買う。しかし、私は渡航前から思っていたのだが、カリブでは特にこれと言ってほしいものがない。珍しい中南米の蝶の標本が売られている店もあったがとんでもない!(検疫とか輸入禁止物云々の前にほしくない。。) ちょっと「いいなあ。」と思ったアクセサリーもあったが、ピアスはしないし、マルタ製のガラス細工と同じようなものだったので、買うのをやめる。しいていうなら、リバティ・オブ・ザ・シーズの船内で売ってる琥珀のアクセサリーか?
しかし、直射日光にやられたのか?日射病になりかけているのか?頭が回らない上に頭痛がする。観光も買い物もしたので、ちょっと早めに港に戻ると、乗船口は長蛇の列。乗船締め切り30分前だからか? 今回は、パスポート(あるいは写真付きID)とシーパスカードの両方をチェックされる。そしてまた、セキュリティチェックを通るが(自動改札のようなところに、シーパスカードを入れると、顔写真が現れて照合するらしい。)みのむちくんのラム酒は没収される。…と言うと、聞こえは悪いが、いわゆる免税品を買った時のような扱いで、下船するときに返却してくれるようだ。
それにしても、あまりにも街中が暑かったので、ウィンジャマーカフェに飲み物を取りに行き、さらにプールサイドにある無料のソフトクリームも持って、キャビンに戻る。そして、シャワーを浴びていると、なんだか外が騒がしい。 ベランダに出て下を見ると、必死に走る男女のカップル。乗船時刻の13時30分に遅れてきたらしく、「Don't worry!(気にするな)」とか「Too be late〜!!(遅すぎ〜!)」と、はやしたてられている。なんでも笑いに転化するのが、アメリカの文化か。(笑) ミキ・クルーズのサイトには「全ての寄港地では、出港の30分前までに必ず船にお戻りください。帰船していないお客様がいらしても、船は時間どおり出港しますのでご注意ください。」とあったが、意外に待つものだなと思った。まあ、時刻は過ぎても、走ってくる姿が見えているせいもあるだろうが。
そして14時の出航時間となり、サンファンの港を離れていくと、遠くにカーニバルクルーズの船が見える。リバティ・オブ・ザ・シーズとは逆に、今から入港するらしい。ウルトラボイジャークラスの大型船2隻が入港するには、小さすぎる港なのかも…。だから交代で、早朝から昼なんて変な時間に寄港しているのか?でも同じ7時間なら、昼過ぎから夜の方がよかったなあ。 さらに船はプエルト・リコから離れ、カリブの海以外何も見えなくなった頃、3時間ぐらい昼寝することにする。昨日、寝たのは夜中の2時過ぎで、早朝から起きていたので本当に眠い。
そして、18時前に目を覚ます。今日は19時からアイススケートショー(“ENCORE!”an ICE SPECTACULAR)を観に行くのだが、フォーマルデーなので、着替えるのに時間がかかるのだ。 アイススケートショーは、事前に整理券をもらっているが、座席は早いもの勝ちである。今回のテーマはカルメン、アラビアンナイト、日本、アメリカ、プレスリー(ちょっと太っている。笑)らしい。出演者は、主にアメリカとロシアのダンサーで、みな容姿端麗でスタイルもよい。そして、スペシャルゲストは、ロシアのダンサー。(やはりロシアは、この手の競技が得意なのか?)
ショーのレベルだが、「しょぼいかな?」と思ったらとんでもない!小規模ながら、テレビスタジオ並の設備もあり、正直、船の中でこんな本格的なショーが見られるとは思わなかった。 それにしても、隣国のカナダ、メキシコでもなく、日本をテーマにした場面があるあたり、日本はアメリカにとって近しい国なのか?(BGMは平原綾香の「Jupiter」。)日本人は2人しか乗船してないというのに。しかしまた、日本と中国を混同しているのがいただけない。誰か彼らに「日本と中国の違い」をレクチャーしてほしい。(苦笑)
ショーが終了し、メインダイニングに行くと、「メインシーディングはもう終了しました。」と言われる。 ![]() すると、調子のよいヘッドウエイター(フロアマネージャーみたいなものか?)がやって来て、「この後のセカンドシーディングの8時30分に来て下さい。席をご用意しますから。」と言う。 ふと見ると…フロアの真ん中の大きなテーブル席で、アフリカ人が正装して、食事をしている。こんな珍しい民族衣装を着た人が、大勢で食事しているのを見るのは初めてだ。 昨日私に「一緒に写真を撮ってほしい。」と言った人の気持ちがわかった。(笑)さすがに食事中は失礼なので控えたが。 さて、セカンドシーディングまでは少し時間があるので、一度ゲストリレーションに行く。下船タグの申込書を提出し、チップをカードで支払うための申込書をもう1枚もらうためだ。 再びメインダイニングに戻ると、先ほどの調子のよいヘッドウエイターが、私とみのむちくんの顔を覚えていて、席に案内してくれる。そこは4人席で、すでに年配の女性が2人座っている。ニンファとマリアと言い、友達同士で旅行していたようである。また相席か〜〜。しかも、この年代の人達が話し好きなのは万国共通のようだ。しかし、私もみのむちくんもそんなに英語が堪能でなく、実は世間話が一番難しい。旅行の話から株価の話まで、あらゆる方向に話が飛ぶ。 ![]() しかしこのマイケルに「昨日、あなたはジャパニーズドレス(浴衣のことらしい。)を着てカフェにいたね。」と言われてびっくりだ。東洋人の顔なんて、みんな同じに見えると思うし、今日の私は浴衣ではなくフォーマルドレスである。 今日のメニューは、まずハウスサラダを選んだ。しかし、胚芽と生野菜だけでドレッシングは全くかかっていない。 そしてメインは、フォーマルデーのための特別な料理だろうか?ロブスターと海老のバターソテー。大変美味である。(ニンファさんがロブスターを追加したら、私のも一緒に追加された。でも私はとても二匹は食べられないので、みのむちくんにあげた。) ところで今日はフォーマルデーのせいか、食事中もカメラマンがやってくる。この女性2人も、今日はイレギュラーにこの席だったようで、見ず知らずの4人で記念撮影をすることになる。 最後は、デザートの盛り合わせを食べたが、クルーズ中ではヘルシーな夕食の方である。そして、ニンファとマリアに挨拶をし、メインダイニング出る。すると、またみのむちくんは「写真を撮ってください。」と言われる。同じく東洋人であるが、中国人である。
その後、ウィンジャマーカフェは閉店しているので、5階のロイヤルプ ![]() さらにキャビンに戻る前に、先ほどもらった「チップをカードで支払うための申し込み書」を提出する。締め切りは明日だが、今日のうちに出しておくほうが楽だ。 そして今日も、寝る前に旅行記を書こうと思ったが、眠すぎて寝てしまう。しかも、仕事の夢なんか見て最悪だ。 |