今日も道なき道を進む(4日目・ガラパゴス・サンタクルス島)

ガラパゴスツアー3日目は、半日間のサンタクルス島ベイツアークルーズ。

早朝、妹が港付近を歩いていたら、昨日の船の操縦士に会ったらしい。「何をしてるの?」と聞いたら、「客が来ないんだ。」と待っているようだ。そして、「おまえのねーちゃん、水ばっかり飲んでいたなあ。」と言ったとか。余計なお世話だ。(苦笑)妹は「日本は今冬だから、こっちの気候に慣れてないんだ。」と言ったらしい。大体、日本を出発するときは真冬だったのに、キトは春、そして今は真夏のよう。わずか3〜4日で四季全てを駆け巡り、「よく体調をくずさないものだ。」と自分で思う。

ホテルのレストラン 薄いオムレツ

今日の朝食は、クレープのように薄いオムレツ。そして、このスカスカのパン2切れとジュースでは、なんだか足りない気がする。さて今日は、送ってもらったスケジュールでは、9時頃にホテルのロビー集合。(「頃」ってなんだよ〜!)だが、妹が持っているスケジュールには「8時45分」とある。どちらが正しいのだろうか?

そして今日も「遊泳ができる。」と書いてあり、サンダルで行こうか?スニーカーで行こうか?岩場だったらしんどいので、スニーカーにする。ハーバークルーズと言えば、マルタでは海岸沿いの街並みを船から眺めるものだったが、ガラパゴスの場合は違うかもしれない…。

港にて 今日も船に乗り込む
船が出港 乗船している面々

プエルトアヨラ港に行くと、昨日と同じような船が停泊している。船酔いしやすいスピードボートタイプだが、昨日ほど乗船時間が長くないのが幸いである。

飛び立つアオ足カツオドリ のんびりくつろぐアシカ
だれてるアシカ 港に停泊する船
なぜか海賊船?? 輸送船??
エクアドル人の船頭さん 船底から海底が見えるようになっている

しかし到着後、ボートのヘリを渡り、はしごを登って上陸するあたり、すでにサバイバルのよう。しかも、道なき道の獣道を進んでいく。今日もサンダルにしなかったのは大正解だ。途中、アシカの親子がいて、子供がお母さんのおっぱいを飲んでいる。(ガイドは、どうしてこんな場所を知ってるのだろう?)かわいいけど、枝にピントがあってしまい、うまく撮れない。

エメラルドグリーンの海 真ん中に写ってるのが妹
うに?? アシカの親子

さらにどんどん山奥に進んでいく。今日も行き先はよく分からないが、この先に何があるのだろう…?島にいるはずなのに、山道を歩いてるとは摩訶不思議だ。しかも、普段使わない筋肉を使っているせいか、ひざが笑いそうである。

辿り着いたところは塩田。「これがアンデスの塩か?!」と思ったが、そんなはずはない。(ここはガラパゴス諸島だからだ。)

右下にあるのが塩田 サボテン
たぶん天然の塩 塩田
サボテン 意外に大きい

そこから進むこと、何分かして…険しい崖にあたる。谷底は、塩分を浄化して淡水になっており、透明度も高いようだ。しかし…こんな場所では泳げない…というか、飛び込めない。おまけに水はかなり冷たそうだが、隊員の1人が飛び込んだ。私など、こんなところで泳いだら、溺れに行くようなものである。(苦笑)

かなり深そう 峡谷にこんな場所が。。

さらに船に戻り、移動するようだ。船の近くの水場にも、ものすごくたくさんの魚がおり、透明度が高いのでよく見える。イグアナはすでに、見飽きるぐらいたくさん見ている。エクアドルのカニは、ゆでてもいないのに真っ赤らしい。

真っ赤なカニ 海イグアナ
海イグアナ カニ

ここから、アシカがいる海域に行き、遊泳できるらしい。しかし今日に限って、水着を着込んでいないし、着替える場所もない。今日も船内にトイレがあると思い、そこで着替えようと思ってたので失敗した。…といっても、昨日より水温が低いから微妙だ。おまけに今日は、昨日ほど面白い魚も見れないらしい。

遊泳ポイントに到着 アシカ
アオ足カツオドリ 遊泳する人々
サンタクルス島周辺 船内

そんなわけで、今日のツアーは午前中で終了する。午後は、スキューバーダイビングとタートルベイに行くグループの二手に分かれることになる。エクアドルではライセンスがなくても、スキューバーダイビングができるらしい。だが、私は泳げないので、必然的にタートルベイに行くことになる。

その前に昼ごはんを食べようと、みんなでレストランを探すが、すでに閉店している店ばかり。まだ13時過ぎなのに?!なんて早すぎる!(しかし後から…「もしかして今日は大晦日だからか??」と思った。)

歩く妹と同行の隊員Kさん 広場にあるイグアナの像

まだ閉店していない店の中で、またまたイタリア料理店に入ることになる。(世界各国どこでもイタリア料理は人気のようだ。)海老のクリームパスタを頼んだが、やたら海老がたくさん入っていて、お腹いっぱいになる。

値段は1品10ドルぐらいで、エクアドルにしては高めだと思うが、量がとてつもなく多い。2人前ぐらいはあるだろうか?エクアドルの場合、量が多い店と少ない店、まちまちらしい。(それなら1人前の量で、値段を安くしてほしい。)スペインとアメリカ、両方の影響を受けているからだろうか?

広場付近 ジュース
えびのパスタ 妹が頼んだえびのクリーム煮
ここで妹達は、店の人にタートルベイへの行き方を聞いたが、なんと歩いて45分もかかるらしい。ちょっと付き合いきれないので、私は一人で気ままに写真を撮りながら、街を散策することにする。

団体行動は、道を調べたり、慣れない外国語で交渉する必要もなく、おまけに今回は、スペイン語が堪能な人が何人もいて大変らくだが、たまには気楽な一人歩きをしたい。それに都市部と違い、ここは別世界のようにのんびりしたムードが漂っている。全く危険はないようで、誰も反対しなかった。





ガラパゴス諸島でNEW YEAR!!(4日目・ガラパゴス・サンタクルス島)

まず一旦ホテルに戻り、街の地図をもらうが、昨日のレストランに置いてあるものと変わらない。
まあ、ないよりマシなので、それを頼りに歩き始める。とりあえずプエルトアヨラの港から、ダーウィン研究所方面に向かう。気まぐれに土産物屋も寄ったりしたが、夕方また妹と行くので、今は写真を撮ることを優先する。

広場近く タメ航空のビル
アクセサリーショップ みやげ物屋

ずっと歩いていくと、先ほど閉店していたアクセサリーショップが営業している。ちょっと入って話をすると、自分が描いたというイラストの葉書をくれた。店主は英語しかできないらしいので、エクアドル人ではないのかもしれない。

おしゃれな家 エクアドルの草花
ガラパゴスホテル ガラパゴスホテル
エクアドルの植物
さらに進んでいくと、初日に来たダーウィン研究所の近くまでやってきた。近くには「ガラパゴスホテル」と書かれた看板がある。

「立ち入り禁止」とも書かれてないし、入っても大丈夫だろう。

…と勝手に推測し、敷地内に足を踏み入れる。どうもヴィラタイプのホテルのようで、宿泊客はいるのか?営業しているのかどうかもわからない。「レセプション」と書かれた場所があるが、全く人のいる気配もない。

さらに海側に向かって歩いていくと、誰もいない岩場に出る。手を伸ばせば届きそうなほど近い距離に、イグアナとペリカンがいる。一応ルールなので、触らなかったが。

このくちばしの異常に長いペリカンは、ガラパゴスカッショクペリカン(Galapagos brown Pelican)と言う。

ペリカンの仲間では世界一小さいらしいが、ガラパゴスは小さい鳥が多いのか?ここでは大型の鳥に属するらしい。

誰もいない海 ガラパゴスペリカン
全く逃げないガラパゴスペリカン ガラパゴスホテルからの海

本当にどこにでもいて、あまり人間を恐れてない。だけど、私がじわじわと近づいていくと、「あんまり近づいたらイヤなんですけど。。。」と言わんばかりに、じわじわと後ずさりしていく。しかもこの愛嬌ある顔で、全く表情を変えないから面白い。(攻撃性は全くない。)

港の方に戻ると、どうやらおじさんがさばいている魚が目当てのようだ。わんさと近づいてきて、おこぼれをもらっている。 あれ??ガラパゴスのルールは、「人間がエサを与えてはいけない。ふれてもいけない。」だったのでは?!

エクアドルの草木 お土産屋
土産物屋 広場近く

さらに近くには墓地があり、日本ではなかなか見かけない様式。とてもきれいだが、なんだか気が引けて写真が撮れない。そして、近くの土産物屋さんが呼び止めるので、ちょっと話をして店を出る。(これが、昨日行った店なのを忘れてるのだから、我ながら大ぼけである。)

その後、わざと道を逸れて、住宅地に向かってみる。道なりにガラパゴスのイラストが書かれたミネラルウォータを取り扱っている店を発見する。店舗ではなさそうだが、エクアドルで一番おいしく感じたミネラルウォーターである。

ずっと人にくっついて歩いていたでわからなかったが、観光スポットはメインストリートに集中しており、その他はほとんど住宅地のようだ。人はあまり歩いていないが、怪しげな雰囲気はない。

プエルト・アヨラの町並み プエルト・アヨラの町並み
出発を待つ スーパーマーケットの中

キトに比べてなんて平和な島!

結局2時間30分ぐらい1人でうろついた。もしかしたら、タートルベイに行った以上に歩いたかもしれないが、集団行動と一人で歩くのはペース配分が違うのだ。

プエルト・アヨラの町並み プエルト・アヨラの町並み
出発を待つ 港から出発する

日が暮れて、戻ってきた妹達と一緒に出かけることにする。 まず妹と土産物屋に立ち寄る。ガラパゴス諸島の動物達は、ほとんどぬいぐるみ化されていることを事前情報で知っていた。お土産に買ったぬいぐるみ「やはりペンギン。」と思ったが、ぬいぐるみでは上野動物園のペンギンと変わらない。

それでは何もありがたみがないので、アカアシカツオドリとアオアシカツオドリの2つを買う。妹が値切って、20ドルが18ドルとなる。イスラム圏ほどではないが、エクアドルでは値切りが効くようである。

余談だがガラパゴス諸島には、3種類のカツオドリがいるらしい。一番小さいのがアオアシカツオドリ。名前の如く、青い足が特長で、青ければ青いほど、メスにとっては魅力的らしい。

だが、「アホ足カツオドリ」の方がしっくり来るのではないか?と思うほどゆかいな顔をしている。ガラパゴス諸島のどこでも見かけることができ、愛嬌のある顔の人気者である。

さらにもう1種類。「黄色かな?」と思ったら、なんと普通のカツオドリ。「見かけない。」と言うより、存在すら意識しなかった。

そして、赤いのがアカアシカツオドリ。他のカツオドリと異なるのは、水鳥なのに樹の上にとまり、樹の上に巣を作ること。レア度はアオアシに比べてかなり高く、一部の地域でしか見られないらしい。

土産物屋 アオ足カツオドリ

さらに、初日に訪れた高い商品ばかり売ってる店に行き、ショールを衝動買いしてしまう。グリーンとイエローのグラデーションの織物で、素材はベビーアルパカとシルク。…と聞けば、89ドル(約8,580円)という価格は妥当なのかもしれないが、エクアドルにしてはえらく高い。

そして妹は、日本語が話せる店で、初日から悩んでいたパンツを買う。店主がデザインしたもので、20ドルにしてくれるらしい。私は、亀の置物をみのむちくんへのお土産として買う。他の動物でもよかったのだが、カリブ海クルーズで買った亀の置物が、どこかに行ってしまったことを思い出したからだ。(しかし、「全て50%オフ」とあったが、南米特有の素材で作られているとは言え、「定価40ドル」はあまりに高いのでは?)

さらに、みのむちくんとお揃いのカツオドリのマグカップを買おうと思ったが時すでに遅し!なんとすでに閉店している!!

しかも私が欲しかったのは、その店にしか置いていない。近くの店で、取っ手の部分が鳥になってるものも売られていたが、明日空港で買おうと思いやめた。(これが間違いのもとである。)

そして、ガラパゴス諸島から日本に向けて手紙を出すために、葉書と切手を買う。葉書は4枚で1ドルだが、日本までの送料は2.4ドル(約231円)。ランチが2ドルか3ドルの国で、この値段は高すぎる。しかも日本の郵便局のHPで調べると、葉書の航空便は70円。しかも「各国共通の料金です。」と書かれている。そんなところでぼったくらんでも…。

エクアドルのポスト 魚をおろすおじさん

買い物を済ませると、またみんなで夕食に行くことにする。今日も屋台のような店。(店によっても違うらしいが、)エクアドルでは揚げ物が多く、ボリュームもあるので、妹が「夜はほとんど食べないし、野菜ばっかり食べている。」と言う気持ちが分かるような気がした。しかし、このところずっと飲んでいるエクアドルのビールは、あっさりとして飲みやすい。

あちこち屋台も立ち並ぶ 居酒屋??
肉のやいたもの チャーハンみたいなもの

ところで、今日は大晦日。世界それぞれに年越しの慣習があるが、エクアドルでは嫌いな人を模倣した人形を焼くらしい。そして、焼かれた当人は、この日だけは文句を言えない。一般的にはアメリカ大統領(エクアドルは反米の国である)らしいが、妹の職場では校長らしい。(苦笑)私も便乗して、燃やしたい人物がいるが、できれば顔も見たくないので、似せて作る時点でうんざりかもしれない。

さらに、しばらくして…変なやつらがやってくる。

仮装する人々 仮装する人々

さっき土産物屋にもいた自称「子供をなくした女性」か?!人形を我が子に見立て、女性の声色をまねて嘆き悲しむ女装の男は、ハッキリ言って怖い。(ドン引きしてしまった。。苦笑)他にも仮装した人たちが次々とやってきて、まるでハロウィンの大人版。目的は小銭で、決して強盗団ではないのだが、ある意味非常に怖い。(苦笑)

食事後、何人かは芋虫を模った観光列車にのり、私は一旦ホテルに戻ることにする。眠いので寝てしまおうかと思ったが、今日は大晦日。外国で年越しはなかなかできる体験ではない。せめて年越しの瞬間だけでも見ようと思い、夜中の11時30分過ぎ、再びホテルを出る。

仮装した人でいっぱい どんどん人が集まってくる
カウントダウンを待つ人々 バンドも登場する

イベント会場らしきところに行くと、すでに黒山の人だかり。カウントダウンが近づくにつれ、街中はどんどん人が増えていく。そして午前0時を12時を境に、花火がバンバン打ち上がる。(フィルムカメラではこの手の写真は撮りづらく、「カメラを買い換えてよかったなあ。」と思った瞬間である。)

ニューイヤーを迎える花火 ニューイヤーを迎える花火
ニューイヤーを迎える花火 ニューイヤーを迎える花火

ガラパゴスペンギン年越ししてホテルに戻ると、妹達も戻っていた。妹曰く、「エクアドルの花火は、数さえ打ち上げればよいと思ってる。」確かにいまいち繊細さにかけ、写真もたまに空爆のようも見えなくもない。(苦笑)

そして、この日は特別事故もないようだが、安全基準も日本のようにシビアではないらしい。

その後、夜通しライブは続く。私は連日の寝不足で、すぐに爆睡したが、安普請なこのホテルはそうでないとなかなかに厳しい。