ガラパゴス諸島で初日の出(5日目・ガラパゴス・サンタクルス島〜バルドラ島)

今日はキトに戻る日。

どうも旅行中は眠りが浅いようで、一度、朝5時前に目覚めたがまた眠る。6時前となり、妹に「あと5分ぐらいで日が昇るけど起きる?」と言われ、慌てて起きる。だが、顔も洗ってないし、化粧もしてない。ものすごく適当に服を着て、ホテルの屋上に上がる。(屋上はバーになっており、妹達は昨夜、ここで飲んでいたらしい。)

ホテルカストロの屋上 夜が明ける!!

よかった!間に合ったようだ。水平線あたりに雲があるせいか、まだ日は昇っていない。
待つこと10分ぐらいだろうか…?徐々に太陽が姿を現す。これぞ「ガラパゴス諸島の初日の出」。

だが、水平線から顔を出すと後は早い。あっという間に日は昇る。そして、夜通しライブをやっていた人達もやっと静かになった。こういうイベントは日本では若者が多いが、ここでは老いも若きも踊り狂って年越しするらしい。(笑)この島がリゾート島だからか?それとも南米だからか?しかし、今朝散歩してきた人たちによると、街中酔っ払いだらけ。平和な島も一変、とても歩けない危ない雰囲気だったようだ。

初日の出 初日の出
ホテルのレストラン 日がさしていく街の風景
完全に登りきった太陽 カストロのレストラン

部屋に戻ると、化粧をして着替え、出発の準備を終え、旅行記の続きを書く。このところ眠くて、夜に文章を作成することができない。普段の観光よりも疲れるのか?それとも毎日、ツアーに参加しているせいだろうか?毎日毎日朝早いし。ずっとクローゼットに干していたジーパンは、4日目にしてやっと乾いた。真夏並みの気温でも、意外に湿度が高いらしい。

その後、一眠りしていた妹が起き、一緒に朝食を食べに行く。今日もパンと飲み物と卵料理(完熟のスクランブルエッグ)の朝食。妹は昨日買ったパパイヤを、レストランに持ち込み、ナイフとお皿を借りて切り分けている。1ドルぐらいで売っていたらしいが、日本では絶対見かけないような大きさだ。しかも、数人で食べてもまだ余るので、近くのテーブルの外国人にもおすそ分けした。

切り分けたパパイヤ 今日もスクランブルエッグ

その後、荷物をまとめて、出発の準備をする。(部屋の引き出しに、任天堂DSを入れていたのを忘れるところだった!やばい!!苦笑)そして、9時にホテルを出て、タクシーに乗り込む。

空港に行くにはまず、サンタクルス島の北部にある船着場を目指す。途中までタクシーで行き、そこからバスに乗り換える予定である。しかし同乗した協力隊員(スペイン語堪能)が、運転手に尋ねると、「バスはない。」というので、そのまま船着場に行くことにする。

ホテルカストロのロビー ガラパゴスのタクシー
パトカー?? 一夜明けて荒れ果てた街中

信号もないまるで北海道のような1本道。ここが「タンザニアに似ている。」と言うのはわかるような気がする。(タンザニアには行ったことないけど。笑)しかしガラパゴス島のタクシーは、軽トラみたいな車種を起用しているのは何故だろう?しかも、荷台には荷物しか置けないらしいし。(治安のよいガラパゴスだからよいが、これが都市部なら、信号待ちの間に荷物を取られそうである。)

タクシーに乗ること30分。1人5ドルで合計20ドルを支払って、船着場に到着する。タクシーは何台かに分乗したので、他の人たちが到着するまで、しばし待つ。このあたりの海は透明度が高く、ふぐや魚などがよく見える。そして、おなじみのアオアシカツオドリやペリカンなどもいる。

船着場の風景 ふぐ??
水際 エクアドルのすずめ??

30分ぐらい経った頃…全員揃ったところで、空港に向かう船に乗る。後から到着した人たちにタクシー代を聞くと、同じ人数で15ドル、しかもバスは運航しているらしい!運転手に嘘つかれ、「ケッ!」って感じである。(まあ…1人あたまにすると、きっと75セントぐらいしか損してないと思うけど…。)ちなみに船の運賃は1人80セントだが、1ドル札を渡すと、お釣りは20セントの人と、25セントもらえる人がいるようだ。同じような状況が昔のギリシャにもあったが、やはりラテンの国は適当か?(苦笑)

船着場 乗船する人たち
船内 乗船する人たち

その後、タメ航空のシャトルバスに乗り換える。こうやって書くと、空港までえらく遠く感じるが、妹曰くツアー代を安くするために、帰りの送迎を断ったそうだ。(こういう不便な場所の送迎は、意外に高いのである。)

タメ航空のシャトルバス バスの車内
出発時刻が1時間違うEチケット
しかし、空港に到着すると何か変だ。。。 バス乗り場で会った日本人の人たちに聞くと、私達が乗るキト行きの出発時刻は12時45分だと言う。

え??タメ航空のEチケットは13時45分になっているのに?!

だが、同時期に妹に送ってもらった旅行会社からのスケジュールは12時45分。つまり、突然予定変更したわけではなく、タメ航空自身が間違っているのである。

何と言うことだろう!!

早めに空港に到着してなかったら、ヤバいところであった。

やはり「ラテン系航空会社」は要注意である。(苦笑)Eチケットが間違ってるなんて普通ありえないが、ありえないことが起きるのがラテン系。

(タメ航空のEチケットの画像をアップしておく。個人情報の部分は書き換えてるのと、軽くする為に下半分をカットしているが…。)

そして、行きのフライト時間は2時間15分だが、帰りは4時間15分。経由地も何も変わってないのに、なぜこんなに違うのか?未だ謎である。

とりあえず荷物を同行している人たちに見てもらい、土産物屋を見て廻る。だが店舗数も少なく、小さな店ばかりなので、15分もあれば十分そうだ。ガラパゴスの動物の絵葉書を7ドルで買う。まだ時間には余裕があるが、カウンターが開いているらしいので、先にチェックインの手続きを済ませる。

先に見えるのは空港の出発ロビー 外にある土産物屋
みやげ物色々 土産物屋の店内
土産物屋の店内 土産物屋

さらに空港内にも2軒ほど土産物屋があるが、やっぱりアオアシカツオドリのマグカップはない。しかも皮肉なことに、昨日買ったアオアシカツオドリとアカアシカツオドリのぬいぐるみは売っている。やはり海外旅行では、思ったときに買うべきだ。今日は元旦なので、例え空港に行くまで時間があったとしても、店が開いてないかもしれないし。

いずれにせよ、空港のショップは期待しない方がよいだろう。商品によっては、空港の方が割高になるので、プエルト・アヨラの街中にいるうちに買っておくべきである。

そして、土産物屋にあるポストに、昨夜書いた絵葉書を投函する。ちょっと考えて、みのむちくんにも出すことにした。ガラパゴス諸島から、しかも「1月1日の消印」というのは、なかなかできないからだ。

空港の出発ロビー タメ航空のチェックインカウンター

ちょっと横道に逸れるが…帰国後の話。待てど暮らせど一向にハガキは届かない。段々と陽射しは暖かくなり、書いた内容はもちろん、ガラパゴスから投函したことすら忘れてしまったある日…それは3月20日のことだった。
うちのポストを覗いたら…、なんと!!届いてるではないか!

まるで地球を3周したような遅さだ。今時船便でも、1ヶ月あれば届くのではないか?(もちろんエアメール指定で投函した。)一体、今までどこを彷徨っていたのか…?

空港の土産物屋のポストで、いっぱいになるまで放置1ヶ月。
(ガラパゴスから直接日本に来るとは思えず)ガラパゴスの郵便局で、首都キト行きがいっぱいになるのを待つことさらに1ヶ月。

キトに到着して、国際・国内郵便の分別に1ヵ月。
日本便に乗せるまでに2週間。キトから日本に到着して、自宅に配達するまでさらに1週間。
…という私の想像は、あながち外れてないと思う。

そんなわけで、現地から郵便物を出す場合は注意が必要である。ただし、今まで何度か妹と手紙や荷物のやりとりをしたが、どんなに遅延しても紛失したことは一度もない。気長に待つことが重要のようだ。





季節は夏から春になる!(5日目・ガラパゴス・バルドラ島〜キト)

時刻は11時45分になり、搭乗ゲートに向かうことにする。(…と言ってもゲートは1つしかない。)
セキュリティチェックに向かうと、思いっきり鳴る。どうも帰りの方が、金属探知機の精度が高そうだ。しかし、空港職員が気にしているのは金属類だけのようで、「島のものを持ち帰ってはいけない。」というルールはいいのだろうか?

搭乗を待つ人々 まもなく出発するアエロガル
滑走路に向かう セキュリティゲート
まもなく離陸か? またまた歩いて搭乗機に向かう

搭乗ゲートで待っていると、全く見たこともない会社の飛行機が出発しようとしている。(民間の航空会社であるアエロガルである。)信じられないことに、すぐそこに誘導路。しかもガラス越しではない。もしかして航空ファンには、楽しい空港かもしれない。

やがて、搭乗のアナウンスがあり、タメ航空の機体へと向かう。行きと同じく、歩いて誘導路を横切り、タラップを登る。
行きと同じような大きさの機体で、座席は3列・3列だが、シートピッチは行きの便よりかなり広い。なぜ違うのかは分からないが、おかげでパソコンを出して、旅行記の続きを書くことができる。

歩いて向かう妹たち 離陸を待つタメ航空
空港ビル?? タラップに登る乗客たち
搭乗する乗客 タメ航空の機内

離陸を待っていると、救急隊員らしき人が乗り込んできた。どうやらガラパゴスで具合が悪くなった人2人をキトまで運ぶらしい。後方を見ると、斜め後ろに点滴を受けているおばあさんがいたが、それより後ろの男性の方が具合が悪そうだ。(でもキトは高山の都市で空気が薄いから、余計に悪くなりそうな気がするが…。)

「これはちょっと出発が遅れそうだ。」と思ったら、定刻を20分ぐらいすぎて離陸する。思ったより遅れなかったが、やっぱり操縦は荒い。(苦笑)

そして、1時間も経たないうちに機内食が配られる。こんなに早く出す航空会社も珍しい。ケーキもまだ許せる甘さだし、味もアメリカ系に比べたらずっとマシだ。しかし、このトレイだけ残して、分別しているところを見ると、再利用するのだろうか?さらに、バルドラ島を出発して2時間半ぐらい経ち、グアヤキルを経由して再び離陸すると、また軽食が配られる。菓子パン1つだが。

いちお〜セットになってる軽食 機内食のパン

ところで、妹を含め、一緒に旅行している協力隊員のみんなは、(私からすると)皆不自由なくスペイン語を話せる。しかし、この状況は良し悪しだ。私まで話せると思われ、スペイン語で話し掛けられる。(エクアドルの公用語はスペイン語だが、ガラパゴス島では外国人と思ったら、英語で話しかけるらしい。)

最初に書いたとおり、私がわかるスペイン語は数個の単語程度。シチュエーション的に、「飲み物は何になさいますか?」と聞かれているのはわかるが、それ以外はさっぱりわからない。ちなみに、コーヒーは「砂糖なし」と言わなければ、UCCの缶コーヒー並みに甘い。

マリスカル・スクレ空港到着ロビー マリスカル・スクレ空港到着ロビー

グアヤキルからキトまではさほど遠くなく、1時間も経たないうちに、キトのマリスカル・スクレ空港に到着する。救急車が待機しており、まずガラパゴス諸島からの病人を運ぶようである。預けていた荷物を受け取ると、スーツケースを預かってもらっているJICAの連絡所へと向かう。

空港前のタクシー乗り場 マリスカル・スクレ空港外観
街中に近づいていく タクシー車内

そこでちょっと荷物の整理をして、妹と一緒に買い物に出かける。ここから歩いて15分ぐらいのところにスーパーがあるらしい。妹が「今日は急ぐから。」と言うのでバスに乗る。キトのバスは1回25セントと安いが、アナウンスがほとんどなく、なかなか乗りこなすのが難しそうである。(まあ日本でもバスは結構難しい。)

それにしても、やはりキトは空気が薄い。普通の速度で歩いているのに、話しながらだと小走りしてきたように息苦しい。そして今日は元旦のせいか、ほとんど店は開いていない。

JICA連絡所から見たキトの街並み JICA連絡所から見たキトの街並み

エル・エスパニョールという店で、お菓子とマテ茶を買う。妹は、パンの酵母を作るためにレーズンを買っている。(エクアドルではなかなか手に入らなかったり、信じられないぐらい高い食材・調味料が多くあるようで、何らか工夫しているようである。)レジに並んでいる途中で、私の到着日を1日間違えたエドウィンから電話があり、「明日の朝9時頃に、(私が泊まっている)ホテルの近くまで行くから、お茶でも飲みましょう。」と言うことらしい。

また連絡所の近くまで戻るが、ミネラルウォーターは売っておらず、私だけ先に帰ることにした。妹が帰ってきたところで、ケーキとマテ茶を呼ばれる。ホテルサンドメリス

そして私は、妹と今夜から滞在するホテルに向かう。ホテル・サンドメリス(Hostal Sandmelis)と言い、JICA関係者がよく使うようで、妹は支配人のおじいさんと友達らしい。

そのせいか?普通はパスポートと、デポジットとしてクレジットカードの提示を求められるが、私はサインひとつしただけだった。そして、帰国便にあわせて、空港まで送ってくれるという。

さらに妹は「ねーちゃんは英語しか話せない。(スペイン語)」と言うと、「(英語は)少しならわかる。」と言う。だが、私が日本語でサインすると怪訝な顔をしたので、「パスポートと同じサインです。」と言えども、イマイチ理解していない様子。「Same passport sign」って、めっちゃ単語の羅列なんだが…。怪しい。(笑)まあ何とかなるだろう。

客室はこの値段にしては、まずまずよい方ではないだろうか?欠点は、外の景色が外全く見えないことぐらいか?セーフティボックスは、いまいち使い方がわからないので、貴重品はスーツケースに鍵をかけて閉まっておくことにする。それにしても、テレビが天井近く、あんな高い位置に設置しているのは盗難防止だろうか?

廊下 客室

荷物を置いてから、みんながいる中華料理屋に向かう。今日は元旦なので、営業しているのは中華料理屋ぐらいらしい。(いずこも同じか?)ちょっと濃い目の味付けで、見た目はそんなにきれいではないが、まずまずおいしい。ビールを勧められたが、高山病になってはまずいので、ほどほどにした。

夜9時30分を過ぎたところで店を出る。マテ茶のおかげか?ほとんど息苦しさは消えている。(そもそもマテ茶は南米でよく飲まれ、高山病に効くと言われているが、やはり理にかなっているのである。)ホテルに戻ると、スーツケースをあけて、ガラパゴス諸島でしか使わないものを片付け、なんだかくさくなってしまっている水着を洗い、明日から着る服などと入れ替える。今までは「夏」だったが、明日からは「春」なのである。

ホテルの前 シャワーとトイレ

そして、シャワーを浴びようとするが、なかなか温水は出てこない。さっき妹がチェックして「そのうち出てくるよ。」と言ってたが、かなり待ったところでぬるま湯。その後パソコンでネットにつなぐことを試みたが、やっぱりつながらない。まあこんなものだろう。ガラパゴスの初日と2日目につながったことが奇跡のようである。時刻は夜11時30分頃。あきらめて寝ることにした。