2.術前検査・後編(2013年11月19日) 診察室を出ると、これから行く順番と場所が書かれた地図を渡され、「最後にもう一度婦人科外来によって下さい。」と書かれたポストイットが付けられていた。看護師さんはそのことを説明しつつ、はがそうとするから、「このまま貼っておいて下さい。」と頼んだ。「しっかりしてそう」と言われたが、私は病院内では、かなりひどい「突発性健忘症」になってしまうのだ。 その地図によると、まずは「入院のための総合案内所」に行けと。入院時の持ち物の案内や、既往歴、家族歴、嗜好等々、自宅での生活の様子を聞きたいらしい。(いわゆる「アナムネ」というやつだろうか?)「分かる範囲で書いてきて欲しい。」と書類を渡された。 …で、あさっての麻酔科外来受診の前、予約時間はなんと8時30分!(いつも出勤時間が遅めな私にとっては、普通の人の6時30分ぐらいに感じる。)しかも麻酔科外来は9時スタートだから、時間厳守…とな。。思わず、「麻酔科外来受診の後でもいいです。」と言うと、「(その日は混んでいるらしく)かなりお待たせすることになりますので。」と言われたのでそのままにした。 そして、検査として最初に向かうところは採血。(「どこの医療機関でも採血が先か。」と思うが、多分結果を出すのに時間がかかるからだろう。)「30人待ち」となっており、「げーっ!」と思ったが、意外に早く順番が来た。 採血は、橋本病の定期検診に通っている私にとっては定番の検査。だが、私の腕を見て、「ここから採っていいですか?」と言われたのは、関節部分の内側ではなく、手首より10cmぐらい下の外側の静脈。おまけに試験管に6本分も採るらしい!一体、何項目検査するつもりなんだろう。( ̄▽ ̄;) …で、私の緊張が伝わるのか?「今日は電車が遅れたみたいですが大丈夫でしたか?」と聞かれた。おかげで「採血する手元とか、怖くて見ていられないんです。」なんて話をした。 検尿、心電図、肺のレントゲンなどは、会社などの健康診断と特に変らず。 肺機能の検査は、呼吸に関しての4通りの検査を行うらしい。深く息をしたり、強く吐き出したり、普通の呼吸状態を見たりする。検査技師はいずれもハイテンションで 「はい、吸って、吸って、吸って、吸って、吸って〜〜〜!!吐いて!!!」 と真面目に言われると、不謹慎ながらも笑いそうになる。(「松岡修造系」と例えた人もいたが、私的には「池上彰風」だと思った。笑) これが手術前でなければ面白い体験。。 実は昨年、会社の健康診断でも受けたところがあり、何となく要領を覚えていたおかげか?やり直しはなかった。しかし、去年は「こんなん手術受ける人がやる検査だよ。何で私が…」とぶつくさ思いながら、しかも何度もやり直しをさせられた記憶があるのだが、 まさか今年、手術のために受けるとは夢にも思わなかった!( ̄▽ ̄;) そして、計測が身長、体重ではなく、身長だけだったのはなぜだろう?(標準体重に見えたらそれでOKなのか??) 「全ての検査が終わったら、入院手続きをしてください。先に婦人科外来に来てもらった方が早いかもしれませんが…。」と言われていたが、先に手続きを済ませることにした。予約時間の10時30分なんて、当の昔に過ぎていて、全然関係ないって感じだし。 M先生が作成した予約表を入院受付に渡し、入院誓約書と「入院のご案内」というパンフレットを渡される。(この辺はどこの病院でも変らなさそう。)「個室、2人部屋、6人部屋とどれがいいですか?」と言われ、「極端な選択だなぁ。」と思いつつ、6人部屋を希望した。2人なんて気詰まりだし、(霊感が少々ある私にとっては)個室で一人になるなど恐ろしいし、第一差額ベッド代がバカにならない。そして、T大病院は、産科と別フロアらしいのでホッとした。 これで全て終了したが、時刻は13時過ぎとなり、疲れ果てた状態で婦人科外来に戻ってきた。要は「さっきの検査結果を聞いて帰る。」ということなんだろうけど、も〜疲れたな。。。(´Д`) ただ午前の診療がもう終わろうとしているのに、まだ待っている人がいることにも驚いた。そして、30分ぐらいして、いつもと違う診察室から呼び出された。 「どんな医師なんだろうか?」と思いながら扉を開けると、目があった瞬間、にっこり笑って「Kと言います。よろしくお願いします。」と言われ、私もつられて「こちらこそよろしくお願いします。(^^)」と。さらに「入院手続きはもう済ませられましたか?(^^)」と、にこやかな口調。 そして「執刀は前川(M先生の仮名)がやりますが、入院中と一ヶ月後検診までは、私が担当させていただきます。一緒に私も手術室に入りますが。」と。 「やっぱり…M先生は教授だからな〜。」と思ったとおりの展開。 しかし意外にも、思ったより全然ショックでなかったのは、このK先生が、案外、意外に好印象だからだろう。(「同じ病院・同じ科に“好印象と思える医師が2人もいるのは珍しい”と同僚に言われた。) 年齢はおそらく30代前半ぐらい。医師としてはまだまだ発展途上だろうが、明るくて話しやすそうな感じは「M先生ゆずり」という気がした。そしてM先生のことを、私には「M先生」とは言わず、「前川(仮名)」と呼び捨てにするのが好印象。 「手術にはどなたが立ち会われますか?」と言われて「多分、主人が。」と言うと、「……そうですね。結婚されていらっしゃる方は、ほとんどご主人が立ち会われます。」と、なぜか一瞬言葉に詰まっていた。 なんで??(´∀`)(想像するに…M先生は長い付き合いなので、私の基本情報はよくご存知だろうが、K先生は初対面。実は私、あんまり既婚者にも実年齢にも思われないので、「え?そうなんだ。」って感じなのかと。) さらに、術後は取った筋腫を病理に出すのだが、結果が出るのに1ヶ月ぐらいかかるらしい。それで、1ヵ月後検診の外来で結果を聞くことになり、今ここでその日程を決めたいらしい。だがその最短の日は、ちょうど私の誕生日。 「誕生日なのに、病院なんか行きたくない。」(仕事も入りそうだし。)と思って1週後にしたら、またK先生の言葉に妙な間が空いた。^^;多分、「普通はさっさと済ませたいと思うだろうに何でかな?」と思ってるんだろうなと。 まだまだ青いなっ!( ̄▼ ̄)ニヤッ そして、先ほどの術前検査の結果をパソコンに映し出し、さらさらさらっと見せられたのだが、「うん。全く問題ないですね。健康体です。」と。(健康になるための手術なのに、健康体でないといけないという医学の矛盾。。苦笑) 「健康体」と言われて、悪い気はしないが、「だったら、なんで手術するんじゃ?」と言うツッコミを入れたくなった。笑 「季節柄、インフルエンザには注意してください。何年かに1回、それで手術できなくなってしまう人がいるんですよ。」(インフルエンザに感染したら、手術中止らしい。汗)と言われたので、「私、風邪はよく引きますが、今までインフルエンザにかかったことないんですよ。」と言うと「風邪なら大丈夫です。」…と言うところでM先生がやってきた。 「インフルエンザかかったことないそうですよ。」「それはすばらしいね。」と、とても自然な会話。 やはりM先生は、あまり教授、教授と奉られたくないのだろう。教授と助教と言うより、まるで「親子で病院をやっている院長と息子」のよう。K先生もM先生が来たからと言って、さほど意識するわけでもなく、ものすごく和やかな雰囲気で3人で会話していた。 年齢的にも「親子ぐらいの年の差なんだろうな。」と思いつつ、やはり若いからか?K先生は「ほんわか」と言うより明るい。(某コミュニティで、「明るくてお茶目な先生」と書かれていたのは、きっとこの医師のことだろうと推測。) だけど、2人並んでいるのをみると、今まで他の医師と比べたことないせいか?M先生にはある種のオーラを感じ、「やっぱり名医は違うんだな。」と初めて思った。 「気温24度のほんわかオーラ」って感じ?(´∀`) その後もM先生は、私とK先生が話しているのを少し離れたところから、さりげなくちらちら見ているのが、何だか微笑ましい。笑「まるで自分の患者を息子が診ているのを気にしている父親って感じだな。」と。 K先生に「何か質問はありませんか?(^^)」と言われ、「1ヵ月後検診が終わったら、その後はどうなるのでしょう?」と聞いた。また1年後とか半年後とか、定期的に子宮がんの検診だけ受けに来る人もいるらしい。1ヵ月後検診が終わったら「はい、さようなら。」と放置するわけでもなく、面倒見て欲しかったら見てくれるようだが、M先生の担当からは外れそう。。 しかし、ここで私は「例えM先生が診てくれなくても、このままT大病院とはつながりをもっておいた方が得策ではないか…?どうせ婦人科のかかりつけは必要だし、新規開拓するより安心だ。」という冷静な判断をしていた。 K先生が意外に好印象なのもあるが、今日、初めてT大病院のあちこちを回って思ったことは、どこに行っても感じのいい人ばかり。電話の対応も大変しっかりしているし、病院嫌いの私にとっては、「こういうのって大事だな。」と思ったから。 「M先生が診てくれないなら、もうT大病院に行かない」と思ってたくせに、なんと現金なやつなんだろう!^^; 別に「恋愛関係」ではないからそんなもんかと。K先生には「また筋腫が出来たら、きっと前川(仮名)が診てくれますよ。」と言われたが、それは微妙だと思った。汗 ちなみに会計は7,100円。あれだけ色んな検査をして、リュープリン1回分より安いと言うのはちょっと意外だった。しかし…全て終えて、T大病院を出たのは13時30分過ぎ。。実に3時間以上も滞在していたわけで…ドッと疲れて、そのまま家に帰りたい気持ちでいっぱいだった。 おまけに、再び婦人科外来に戻ってきた時、「血圧が高いから計りなおしてほしい。」と言われ、せっかく計測したのに渡すのをすっかり忘れてしまった。(+_+)先生も何も言わなかったのは、術前検査の結果が何ら問題なかったからに違いない。 さらに…しまった!「リュープリン投与のことをみのむちくんに話していないこと。」「腹腔鏡手術にあまり賛成していないこと。」を話すべきだった!!と今更のように思い出し。。せっかく「何か質問はありませんか?」と言ってくれたのに…と思ったが、また明後日も行くわけだし、「入院説明の時に話すか。」と思いなおした。 |