6.1年目の経過観察(10月15日)

「半年に1回の経過観察」と言っても早いもので、もう2回目となる。

だが、今回は「めんどくさいなぁ〜。かったるいなぁ。」と思っていた。

…と言うのも、前ファイルの通り、8月末にS先生のところに行ったので、すでに自分の筋腫や子宮内膜の状態は分かっている。

それに、仕事も忙しいし、抜け出していくのも大変なので、予約を先延ばしにしようかとも思った。

だがMせんせいの診察は、以前にも書いたとおり、いつも1ヶ月先まで予約で満杯である。そんな中、「キャンセルして、改めて予約を取るとすると何月になるか…?」と考えると、かえってめんどくさくなってきた。

だから気を取り直して、「久々にせんせいの顔を見られるからいいか♪」ぐらいのノリで行くことにする。

余談だが、このビビラーの私でさえ、これだけ面倒だと思うのだから、普通の人なら本当にキャンセルするか、うっかり忘れるかもしれない。(笑)

子宮筋腫 発覚から1年… 確かにほとんど成長しないというのは、大変喜ばしいことだ。

だが、今度の診察で「筋腫がどうなったか?」を知る楽しみがなくなったのは、ちょっと残念!(贅沢だ〜〜!私。苦笑)

もちろん、8月終わりと10月半ばで結果が違ってたら、その方が大問題である。

ギリギリまで「直接病院に行くか?」「一旦、出社してから行くか?」悩んで、とりあえず会社に行くことにした。 大学病院は、どのぐらい待たされるか予想が付かないし。でも結局、出社して3,40分で会社を出て、T大病院に向かう。

久々に見るT大病院は、「でかい病院だなぁ〜。要塞みたいだなぁ〜。」だった。

だが、始めてきた頃よりずっと「私は患者」って意識が薄い。

…っていうか、他の人から見たら、「この人、一体どこが悪いの?!見舞客?」って感じだろう。

相変わらず、総合待合室はすごい人混みで、半年に1回しか来ない私は、受診システムを半分忘れていた。(笑)またまた婦人科外来では、担当医の呼び出しによって、診察室に入る。

たった20分しか待ってないのに呼び出されたのは、ちょっとビックリ。この程度の待ち時間なら、個人病院だってありうる。予約システムが確立されてきたか、それともたまたまなのか?

さて、久々に会ったMせんせいだが、何だか「疲れてるなぁ。」って感じだった。

せんせいは内視鏡の専門医だから、もしかして「最近起こったの医療ミス(S大病院の子宮筋腫・卵巣のう腫の腹腔鏡手術で、執刀ミスにより、患者が死亡したという事件)のせいかも?」と勝手に想像する。(あくまで勝手な想像です。)

…とはいえ、Mせんせいに会うのはこれで4回目、そのせいか半年ぶりでも、私のことを覚えてる風だった。

ちなみに、「医者は大嫌いで、白衣を見ただけで脈拍が上がる」私だが、Mせんせいの前では緊張感のかけらもない。(笑)

Mせんせい「この間から、半年経ってるわけですが、超音波で診てみたいと思います。筋腫は2つあるんだったよね?」

私「そうです。」

Mせんせい「最終月経はいつですか?」

私「9月24日です。」

Mせんせい「じゃあ、今は排卵が終わったぐらいだよね。」

最終月経を聞いて、即座に月経の周期(排卵期とか)が分かるのは、「産婦人科医ならではだなぁ。」と思う。ここで私は、忘れないウチに例の「茶色のオリモノ」の話をした。

これを忘れては、今日ここに来た意味はあまりなくなってしまう。

私「8月の生理が来る数日前と、9月の生理の2,3日前から、ごく微量の茶色のオリモノが出たんですけど。(誰にも話してなかったが、茶色のオリモノは8月だけではなかった。)」

Mせんせい「あなたの筋腫は、症状が出るものではありません。

考えられるのは…、排卵から生理までの間を黄体期と言うのですが、その間に妊娠希望の人は妊娠して、しない人は生理の2週間の間に、黄体ホルモンの分泌が止まるんだけど、これが1週間で止まるのか、徐々に止まるのか…、

このペースが変わったんだと思うんだよね。この時、出血しやすくなるんです。

多分、それが原因だと思うから、病気だと思えないんだよねぇ〜。まあ、とりあえず診てみましょうか?」

(ちなみに、筋腫の成長に関係するのはエストロゲン(卵胞ホルモン)です。ご参考まで。)

…ということで、前回と同じく、せま〜い診察室の横にあるアコーディオンカーテンで仕切られた内診室に入った。

おお!内診台が新しくなってる!

前回(半年前)まで、T大病院の内診台は「よっこらしょ!」と登るタイプ(これで分かっていただけるでしょうか?)だったのに、電動で操作できるタイプに変わっていた。

これはIクリニックのと同じで、半年に1回しか来ないと、色々変化があるもんだと思った。 今回は検査の前に、「ごめんね。」とは言われなかったが、「じゃあ、機械が入りますからね。」と声をかけられる。

Mせんせい「前と全っ然、変わってないよぉ〜。

やっぱり5センチと3センチで変わらないね。普段は全く忘れてていい筋腫だね。」

私は8月の時点で、すでに知っていたので、さして驚きもしなかったが、やはり変化しないのはいいことで、2人の医師の診断が同じなのも幸いだ。

Mせんせい「ところで最近、子宮ガンの検査はしてます?」

私「最初に子宮筋腫を発見したM診療所でやりました。」

Mせんせい「いつ頃ですか?」

私「今年の7月です。頚部だけですけど。」

Mせんせい「あなたの年(35歳)で、体ガンの心配はあまりないので、頚部だけで大丈夫ですよ。」

婦人科系良性疾患もそうだが、子宮ガンの罹患年齢も、年々若年化している。だが、体ガンの患者さんは、基本的には閉経前後の年齢の人が多いので、「そんなもんか〜。」と思った。

それに、体部の細胞診は(かなり?)痛いと聞くし、ここであまりしつこく言って、「心配ならやりましょうか?」とは言われたくない。(苦笑)

Mせんせい「いや、決して(子宮ガンの)疑いがあって、(検査のことを)聞いてるわけではないんですよ。

ずっと通って貰ってるのに、見落としては申し訳ないですから。」

相変わらずMせんせいは、その辺のフォローを欠かさない。私を「ビビラー」だと見抜いてるのか、さすがだ。(笑)

だが、「いいことに気付いてくれた!」と後で思う。

子宮筋腫の定期検診と一緒に、子宮細胞診もやってもらえば、今後M診療所で婦人科検診を受ける必要はない。

そして、あんなにムカツクこともない。(苦笑)次回からはそうしようと思った。

また、支度をして、診察室の方に戻ると、私にはよく分からないが、超音波の画像を見せてくれた。

Mせんせい「この5センチのは子宮の上の方にあって、なかなか撮りづらいんだけどね。3センチの1つだけかと思っちゃうんだよね〜。

でも、検診の日以外は、忘れてていい筋腫だね。」

そうか〜。だから、検査の最後の方は、無言だったのかと思った。前にも書いたが、超音波検査の途中で、医師が無言になるのは、何だかとても気になってしまう。

Mせんせい「残念ながら、(筋腫自体は)なくならないんですけどね。」

それは知っている話なので、別にショックでも何でもない。

それどころか、筋腫がある限り、Mせんせいとの付き合いは続くので、これ幸いと思った。(笑)

私「(私の筋腫は)いつからできたんでしょうね。」

Mせんせい「子宮筋腫は、子宮の筋肉と同じ細胞で出来ているんですね。それで当然、子宮というのはあなたが生まれたときからあって、そこにすでに(筋腫の芽)があるわけです。もちろん、生まれたときから筋腫があるわけではありませんが。(笑)それ(筋腫の芽)が何らかの影響を受けて、成長していくんですよ。」

つまり、平たく言うと「筋腫は生まれたときからある。」と言うことだ。

私も、かなり荒唐無稽な質問をしてるが、よくも丁寧に答えてくれるものである。(笑)

「筋腫の成長速度って、変わることはあるんですか?」

Mせんせい「あります。(私の場合)生理のある卵巣ですから、大きくなっていくかもしれませんね。」

これまたさしてショックでもなく

「1年間大きさの変わらない筋腫が、どうやって今の大きさになったのか?」とか、「なぜ子宮筋腫が見つかると、定期的な検診を勧められるのか?」が理解できた。

私「あの…筋腫って、何もしなかったら、小さくなるってことは絶対ないですよね?

Mせんせい「ないですよ。」

私「いや、M診療所で適当なことを言われちゃって…。(苦笑)

去年、超鵞卵大だったものが、今年は鵞卵大って言われたんです。

Mせんせい「内診だけだったら、医師によって感覚が違うので、診断が変わるかもしれませんね。

でも、アヒルやダチョウは見るけど、鵞鳥って見たことないから分からないよね。(笑)」

私「そうなんですよ!」

…とは言っても、Mせんせいはやはり産婦人科医、分かりにくいとはいえ、一応こういう表現も知ってたのかと思った。

Mせんせい「でも、ちゃんと超音波検査で診て変わってないし、心配しなくても大丈夫ですよ。(^_^)」

私は、M診療所にムカついて言ってるのであって、別に何も心配していない。(苦笑)

でも、こんなフォローをしてくれるあたり、せんせ〜、いい人だなぁ。(笑)

そして、またパソコンの画面を見ながら、次回の予約を入れる。

Mせんせい「いつでもいいよ。」

思わず「じゃあ、来週でもいいんか?」と突っ込みたくなったが、また半年後の4月に予約を入れた。

何だか今回は、私もダレ〜〜っとしてるが、M先生も(良い意味で)同じようなノリの気がする。

「医師側も患者に慣れる。」と言うか、例えるならば、初対面では遠慮して言わないことを、いいそうな雰囲気だ。

そのうち、エンエン筋腫と全く関係のないことを話して、診察が終わってしまうかもしれない。(笑)

超音波検査を終えて、私が支度をしてると、(おそらく私のカルテを見ながら、看護婦さんと)「***(私の所属会社)、ほぉ〜。**健康保険組合。(私の加入している社会保険)」と、Mせんせいがいうのが聞こえてきて、思わず笑ってしまった。 (私の所属会社は大手ではないが、あることで有名で、よく話のネタにされる。)

そして最後に、私が「ありがとうございました〜。」と言うと、「はい、どうも〜♪」と言われる。

自分の受け持ち患者とは言え、私のことを全く病人と思ってないのだろう。(笑)

診察室を出て、会計を済ませ、慌ただしく帰社する。だがその後、私はとてもご機嫌で仕事していたので、「行って良かったかも?」と思った。

私がご機嫌だったのは、診断結果がよかったからではなくて、久々にMせんせいと話したからである。

話すだけで、不安なときは落ち着き、平常心の時はご機嫌になるあたり、やはり波長が合うというか、相性がよいのだろう。(せんせ〜はどう思ってるか分からないが。笑)

「茶色のオリモノ」についても、2人の医師が同じ見解なのは安心する。(これでもし、重大な病気だったら、運が悪かったと思うしかない。笑)

しかし、「茶色のオリモノ」如きでセカンドオピニオンするとは、思ってもみなかった。(苦笑)

ところで、筋腫持ちの本音を平たく語ると、

子宮筋腫って、厄介な病気!

出来たが最後、定期的に病院に行かなきゃいけないし、例え手術して取っても、再発するかもしれない。(もちろん、再発しない人もいます。)

閉経したら、小さくはなるけど、なくなりはしないし、やっぱり検診が必要。

つまり(今の医学では)子宮ごと取る以外、一生完治はありえない。私の場合、出産しなくても、閉経しても、子宮を残しておきたいと思ってるから、筋腫とは一生のお付き合いになる。

別に怖い病気と思わないけど、妊娠・出産も筋腫がない人より注意が必要で、

あ〜〜やっぱり厄介!!」だ。

普段、日常生活になんの差し障りもない私でもそう思うのだから、症状の重い人は余計にそうだろうと思う。

もっと重病と闘っている人ならともかく、健常者からこの状況へは、精神的にちょっとツライ。。

そして、前述した通り、子宮筋腫はいつも一定速度で成長してるわけじゃないらしい。

だから私は、今後も経過観察組かもしれないが、閉経しない限り、手術組になる可能性も残されている。

だが、「でかくなったら、なった時のこと♪」とか「別に手術になってもいいや♪」と気楽に考えている。

「簡単に言うな〜。」とか「不安じゃないの?」と言われそうだが、ウソ偽りのない本心だ。

だって、経過観察組とは言え、今から執刀医もキープしてるし。(笑)まあ、超ビビラーには似つかわしくない発言だし、ホントに手術となったら、また大騒ぎするかもしれないけど。(笑)

でも、筋腫があったからって、死ぬわけじゃない。

それに例え、異常がなくても、1年に1度の婦人科検診は必要だと思う。そして、筋腫がなくても、女性である限り、この医療漬けの現代で、一生婦人科に行かずに過ごせるとも思えない。

だったら、クヨクヨ考えずに気楽に過ごしている方が、(筋腫の大敵と言われてる)ストレスも溜まらないからいいと思う。

まあ、こんな風に考えられるようになるまで、実に半年はかかっているが…。(^_^;)

さて、次回はどうなるのやら…?

今からちょっと、半年後が楽しみだったりする。(おいおい!!苦笑)