5.因縁の人間ドックと不正出血(7月18日〜8月27日)

7月18日、この日は前々から、色んな人に「ユウウツだ〜〜!!」と言ってた人間ドックの日だ。

私は筋腫のおかげで、この1年間(超病院嫌いの私にしては)かなりの回数、病院通いをした。だが、所詮はビビラー!

病院独特の雰囲気と白衣、消毒薬のニオイを嗅ぐと、脈拍が微妙に上がって、どうにもダメだ。(苦笑)

それにこの人間ドックは、初めて筋腫を発見した場所で、「私の不幸の始まり」…とはちょっと大げさすぎだが、「禍の元凶」である。

だから、「また何か、異常が見つかるのではないか?」と、ナーバスになってしまう。

おまけに今月は、13〜15日開始予定だった生理がまだ来ない。

もしかして、「どうせなら、遅れてくれればいいのに。」(生理日にあたると、婦人科とか、出来ない検査があるから。)と思ったせいだろうか?

ちょっとビックリ。

念のために書いておくが、妊娠の可能性は「全くない。」と、自信を持って言える。(苦笑)

ところで、この1年間足らずの間に、婦人科系の知識もかなり増えたと思う。

そのせいか、1年ぶりに受けた婦人科検診は、なんだかとても違和感があった。

Mせんせいでの診察が、オーダーメイドのブランド服だとすると、100円均一セールの投げ売りみたいな感じである。

ちなみに、M診療所の婦人科検診は、内診と子宮頚部細胞診のみ。

私はこの検診を受けて、今年で6回目となるが、なんと!一度も担当医の顔を見たことがない!

顔も知らない相手に、ましてあの内診台の上で、「変わりはないですか?」なんて聞かれても、なかなか答えられない! (^_^;)

もちろん、「自分が選んだ医師」と「成り行きで受けている検査の医師」では、自分の気持ちの上でも雲泥の差だが。

さらに、この人間ドックでは、健診の最初と最後に、保健婦による問診がある。

余談だが、去年指摘された子宮筋腫の大きさ「超鵞卵大」は、「ちょうがちょうらんだい」ではなくて、「ちょうがらんだい」と呼ぶらしい。

だが音声だけで聞いたら、何のことやらサッパリ分からないぞ!

… まあ、それはいいとしよう!

だが今回、「(子宮筋腫が)小さくなってますよ。」と言われたので、

何かと思ったら、医師の診断が鵞卵大」(去年の診断)から「鵞卵大」になっていた。

ご存じの方も多いと思うが、子宮筋腫というのは、ホルモン療法などの治療や閉経でもしない限り、縮小しないというのが常識だ!

なんで、素人の私でも知ってることを、このね〜ちゃん(保健婦)は知らんのだ?!

そう思った私は「(こんな診断なんか)どうでもいいや。」と思いつつ、突っ込んでみる。

私「4月の超音波による検診では、前回(半年前)とほとんど(筋腫の)大きさは、変わってなかったんですけど。

保健婦「じゃあ、そちらの方が正確です。(ここの検診では)内診でしか診ないので、医師によって多少感覚が違うかもしれませんね。」

なんだそりゃ〜〜?!(-_-;)

もし、私のようにつっこんで聞かなかったら、「子宮筋腫は自然に縮小するもの」と勘違いする人もいるんじゃないか?!

なんつ〜!いい加減な!!

これって、アップロードする 3ヶ月も前の話なのに、体験記に書いていると、またちょっとむかついてきた!(苦笑)

だって、こんな適当なことを言う診療所のせいで、私は去年、あの不安な2ヶ月半を過ごすハメになったのだから!!

(…と未だ、1年前のことで腹を立てる私。詳しくは「体験記1」をご覧下さい。苦笑)

ちなみに人間ドック検診の結果は、2週間後に返ってきた。

子宮細胞診の結果は「クラス1」。

これはいいが、子宮筋腫のことは「鵞卵大・6ヶ月後婦人科を受診してください。」と書いてあった。

おまえ〜〜〜!!人の話を全く聞いてないのか〜〜〜?!(-_-メ)

私は問診時に、半年に1回、経過観察をしていることも言ったし、担当の保健婦さんも、私の話をカルテに書き込んでいたはずである。

もし、それがちゃんと記録されていたら、「今の定期検診を続けて下さい。」が正しい診断じゃないのか?

ただ人間ドックと言うのは、どんなに問診とか実施しても、あくまで健診の域で、診察ではないと思う。

でも、それにしても、診断がデジタル過ぎる〜〜!!

私の会社には、M診療所で婦人科検診を受けず、個人的に受けてる人がいるが、その気持ちがなんとなく分かった!

私も「子宮細胞診さえやってもらえばいいや。これだけは、どこで受けても結果は同じだし。」と、あまり期待しなくなったし。

もちろん、M診療所の「6ヶ月後受診」なんて診断は無視である!

ちなみに、婦人科ではないが、今年も尿検査の潜血反応に引っかかった。

しかし、これは去年の「要再検査」から、「1年後に検診を受けて下さい。」になっている。

いいのか?それで??


8月16日

…あれ?生理かな?

この日、ごくごく微量だが、茶色のオリモノが出た。だが、今月は21〜23日予定なので、これが生理だとしたら、えらく早い。2,3日様子を見ることにしたが、本格的に始まる様子は一向にない。

もしかしてこれって…。

不信に思った私は、またまたネットで調べてみる。ちなみに、正常なオリモノの色は、透明か乳白色で、それ以外は異常とある。

そして、茶色のオリモノとは、ごく微量の不正出血を指す。

…ということは、これって不正出血?!

私は不正出血など、今まで一度も起きたことがない。だが、さらに調べていくと、不正出血というのは、出血量の差はあれど、女性の約80%が経験しており、決して珍しくない症状らしい。

不正出血を大きく分けると、機能性出血(ホルモンバランスの乱れなどによるもの)と、器質性出血(子宮筋腫や子宮ガン、子宮頸管ポリープ、子宮腟部びらんなどによるもの)とがあるらしい。

そして機能性出血は、生理の前後1週間(ホルモンバランスの乱れ)や、生理の2週間前(排卵期出血)にもよく起きる現象のようだ。

つまり、この理屈で行くと、生理日以外のいつ出血しても、そんなに心配なさそうに感じる。 大半はそうだろう。

だが、例え低い可能性であっても、命に関わる病気の初期症状であることも事実だ。

実際、子宮ガンの闘病記の中には「ずっと続いていた不正出血をほっといて、病院に行ったら、ガンが見つかった。」なんて話もあったし。

このビビラーの私が、そういう可能性を考えないわけがない!!(苦笑)

それに私は、高校生ぐらいの頃から母に「もし生理以外に出血することがあったら、子宮ガンが原因の場合もあるので、すぐに病院に行きなさい。」と、言われ続けていた。

それに私の筋腫は、すべてしょう膜下筋腫なので、「筋腫が原因」とは考えにくい。

ちなみに、次回の(筋腫の)経過観察は10月で、このまま様子を見ても、いずれ婦人科を受診することになる。だが2ヶ月後とは、びみょ〜な空き具合だ。

もし万が一、重大な病気だったとしても、2ヶ月間でそんなに大きく変化するとは思わない。だが、3週間後に私は、海外旅行に行く予定だったので、そんな憂いを残しておきたくなかった。(旅行の話は「Hermitage」へどうぞ。)

北欧まで行って、茶色のオリモノのことを考えるなんてイヤすぎる〜〜!! (^_^;)

それに私は常日頃から、ネットで知り合った皆さんだけでなく、オフラインな知り合いにも、「婦人科検診」や「婦人科を受診すること」を積極的に勧めている。だから、そんな自分が「行かない」では示しがつかないとも思った。(苦笑)

ただ、「子宮筋腫発覚当初」「しこり騒動」の時ほど動揺していない。

なぜなら、さんざん文句を言いながら受けた子宮頚部細胞診の結果は、「異常なし」だったからだ。

さすがに、1ヶ月やそこらで異常になると思えないので、この時点で1つ重大な病気の可能性が減っている。

結局、茶色のオリモノは数日間に渡って続き、22日に生理が始まった。

本当はすぐにでも、病院に行きたかったのだが、あいにく夏期休暇の時期に入っていた。


8月27日

この日、生理も茶色のオリモノもなくなり、病院側の夏休みも終わったので、いつもより1時間早起きして、病院に行った。

行った先はT大病院ではなく、Iクリニック・S先生のところである

これが大量出血なら、10月の経過観察日を待たずに、Mせんせいのところに行くが、今回はそこまでする必要はないと思った。なんたって大学病院は、受診するだけで時間がかかる。だから、普段気軽に行ける病院との使い分けが必要だ。

ところで、Iクリニックも本来なら、T大病院を紹介して貰った時点で、縁が切れてもおかしくないが、何だかんだで付き合いが続いているなぁ。(笑)

S先生「…で、今日は?」

診察室に入ると、こう切り出されたので、私は生理の数日前から、茶色のオリモノが出たことなどを説明した。

S先生「それで、今も生理中ですか?」

私「いいえ、終わりました。」

S先生「生理前は、黄体ホルモンが崩れやすく、出血しやすいです。ちゃんと生理が来てるから、心配ないでしょう。でも、久しぶりだし、他に出血の原因があるかもしれないので、診てみましょう。」

ちなみに前回(今年の2月)は、胸のしこりのことで相談に行ったのだから、婦人科系のことで行くのは、実に1年ぶりである。…と言うわけで、(経膣的)超音波検査を受けることになる。

S先生「(1年前と)ほとんど変わらないね。

私(へぇ〜〜。)

「変わらない。」と言うことは、子宮筋腫があること以外、何ら変わりなく正常という意味で、筋腫の大きさも変わってないと言うことになる。

S先生「特に心配することはないと思いますが、もし出血が続くようなら、また来て下さい。」

「そういうもんか〜。」とも思ったが、この話はまた経過観察の時にも言うと思うので、今回はこれでいいと思った。

ところで、前述したとおり、私の子宮筋腫について、S先生とMせんせいでは見解が違う。

「これで(診察は)終わりかな?」と思った時、S先生がこう私に尋ねた。

S先生「今度は10月に行くんだっけ?」

私(へ?!)

一瞬私は、「手術予定である」と勘違いされたのかと思ったが、どうもS先生は前回話した「半年おきの経過観察」と言うのを覚えていたらしい。

S先生「M先生がそう(手術は必要ないと)おっしゃるなら、様子を見ていきましょう。確かに妊娠(着床)には影響ないと思うけど、切迫早産・切迫流産になる可能性があるんですけどね。」

前回よりは「なんで?なんで?!」って感じではないが、やはり同じことを気にしている。

S先生「(筋腫が)何センチになったら、治療が必要と言われましたか?(この場合は手術のことを指す)」


私「いや、特に何も言われてないです。」

この辺の発言が「M先生ほどは相性が合わない」ところかもしれない。(笑)

自分の責任範疇を離れたとは言え、S先生が私の筋腫のことを気にかけてくれるのは、とてもありがたいことだと思う。それに一生懸命で、患者思いだと思うし、私のことを心配してくれてることもよく分かる。

だけどMせんせいなら、こんな発言はしないと思う。自分の憶測でものを言うことで、患者が不安になるようなら、確実になった時点でしか言わないと思う。

だって「**センチになったら、手術した方がいいですよ。」なんて言われたら、私はめちゃくちゃプレッシャーだ!(^_^;)

でも、「前もって、言っておいてくれた方がよい。」という人もいるだろうから、やはりこの辺は相性の問題だろう。

決して、『よい医師=相性がいい』という構図は成り立たないんだなと思った。

だが、イマイチ相性が合わないとは言っても、それは「執刀医レベル」の話であり、「町医者」という点では充分合格点だと思う。だいたい、この先生のおかげで、Mせんせいに会えたのだから、それだけで充分かも?

しかし私ってば、なんでこう、病気に関して、ちくちくちくちく細かいことが気になるんだ〜〜〜?!

何だかんだで、S先生のところにも、M先生のところにも、半年に1回行っている。

なんか「ノイローゼっぽくってイヤだなぁ。」と思うが、「半年に1度しか来ないんだから、付き合ってよね♪」と思うのだった。

それにもし私が、他の人からこういう相談(茶色のオリモノ)を受けたら、きっと「婦人科に行った方がいいよ。」と言うと思うんで、よいことにしておこう。 (^_^;)

しかし毎回、体験記のイントロは「ユウウツだ!」の話から。私ってば、ユウウツしかないんかい?(苦笑)