4.今までで、最も痛い経験(その1)

これは私の今までの人生の中で、3大痛い経験の1つである。(あと1つは「真夜中の激痛」
虫歯にまつわる自業自得な話で、気分が悪くなりそうな人は、最後まで読まない方がいいかも?(^_^;)

私は病院嫌いであるが、一番の最高峰は、何と言っても歯科!!!

数ある病院の科の中でもダントツである! なぜなら、痛い治療をされる可能性が、一番高いところだから!!

今からさかのぼること、15,6年前…

当時高校生だった私が、歯医者に行ったときのこと、どういう治療か忘れたが、 何の予告もなしに、グリンと歯を抉られたような感覚があった。 それがめちゃくちゃ痛かった!!

どんなに歯がボロボロになっても、歯科なんか行くもんか!!

すっかり懲りてそう思った私は、そこから6年間…、ホントに歯科に行かなかった !

その間、当然虫歯もあって、ほったらかしにしてても治るはずもなく、どんどんひどくなっていく。最後には、根だけしか残らなくなった。 それで、歯が全部虫歯になって、ボロボロになる夢をよく見た。それでも、絶対行くもんかと思い、ほったらかしにした。 すると今度は、親不知が虫歯になった。

ところが、 親不知が虫歯になると、今までとは比較にならないぐらい痛くなった!!

寝られないどころの痛みではない!!生姜焼きの豚肉も噛み切れないどころか、人と喋っている時に、口の中で歯同士が軽くぶつかっても痛かった。コーラを飲むと、歯が溶けるかと思うぐらい痛み、段々鎮痛剤も効かなくなって、最後の方は規定容量以上に飲んでいた。 そして、いつも憂鬱な顔をしていた。

もう限界だ!! !

私は諦めて歯科に行くことを決心し、予約の電話を入れた。皮肉にもその日から、痛みは治まったのだが、今度 は歯茎が腫れて出血している。いくら痛みが治まっても、根本的な解決はしていない。やはり、意を決して、歯科に行くことにした。診察を待ってる間に、何度帰ろうと思ったか分からないが。(苦笑)

さすがに超心配性の私でも、この痛みを「悪い病気かも?」とは思わなかった。もし、歯科以外の病院に行ってたら、100人の医師が100人とも「歯医者、行きなさいよ。」と言うだけだと思う。(^_^;)

診察をした歯科医が、呆れ顔で一言。

Dr「…よくここまで、我慢しましたね。」

Dr 「風邪はほっといても治りますが、虫歯は治りませんよ。」

その時、私の口の中は、ボロボロの親不知が4本、根しか残ってない歯が2本、他2本が虫歯というすごい状態である。 中でも下の親不知は、特にひどかった。歯に小さな穴が開いていて、ほとんどコーヒーカッ プのような状態だった。(中が虫歯で空洞化している。)

Dr「初対面でいきなり申し訳ないですが、下の親不知は抜歯します。」

しかも!歯科医が言うに、抜歯すると歯の根の部分が半分溶けていて、根の歯茎のところにおできが出来ていたらしい。もし、このままほっておいたら、虫歯の菌が顎の神経まで届いて、マヒしてしまうかなりヤバい状態。(^_^;)

幸い親不知は簡単に抜けたが、根もとに出来たおできの切除に時間がかかった。 麻酔が効いているので、全く痛みはないが、カリカリとおできを削る嫌な音がする。 (書いている私が、気分が悪くなりそうだ〜。)そして、歯茎を縫合したのだった。

その夜、麻酔が切れた後、当然痛みもあって、熱いものは食べにくかった。だが、今までより、ずっとラクだった!!しかもこれは、日にちが経てば、必ず治る痛みだったので、精神的にもラクだった! あんなに歯科が嫌いな私が、「行ってよかった!!」と思うぐらいだった。

ちなみに、私の亡き父は、私と状態になっても親不知をほっといた。そしてある日、顎がおたふく風邪の様に腫れて、入院したという経験がある。思えば、父も私も超恐がりの痛がりなのだ。血は争えない。(^_^;)

もちろんこれで治療が終わるはずもなく、それ以後も私の歯科通いは続く。根しか残っていない歯は、根の部分を治療し、そこに支柱を立てて、人工の歯を被せた。

そして、半年後…、私は数年ぶりに、何も気にせず、物を噛むことができるようになった。

それから2年後、私は無痛治療をしてくれる歯科医を見つけた。そこには、半年か1年 に1度ぐらいの割合で通うようになったので、もう昔のようなひどい虫歯はない。こうして私は、何とか歯科恐怖症を克服した。

でも私は、「絶対、歯医者には行きたくない!!」という人のことは笑えないし、「歯医者、行ったほうがいいよ!」と言える立場でもない。(^_^;)

2013年3月24日追記…実はこの「無痛治療をしてくれる歯科医」も色々問題があり、地元の歯科に変えた。しかしその歯科は、「合わない」どころか、私にとっては「最悪の歯医者」。一気に歯科恐怖症に逆戻りしそうになり…逃げるようにして転院した。もし文章作るヒマがあれば、この「歯科恐怖症」話も紹介したいと思います。