8.宝くじ10万円分の悲劇<2>
1月20日
この日も、消毒のために病院に行く。
前日「絶対水につけてはいけない。」と言われたので、昨日包帯を巻いてもらったままだ。回復しているのか、ひどくなってるのかよく分からない。
だが包帯は、1日で結構薄汚れていたので、「よく手を使いますか?」と聞かれた時、「ハイ。」と答えて正解だった。(だから、包帯の上から、ネットをつけてもらった。)
たった1日だが、予想以上に抗生物質が効いて、かなり腫れが治まっているらしい。
Dr.H「(抗生物質・服用)1日目にしては、結構いい感じですよ。手術しないで済みそうな雰囲気ですね。」
Dr.Hの横にいた看護師さんが、
「やっぱり若いと治りが早いわね。(言われるほど若くないんですけど。苦笑)私たち(医療関係者)はそうでもないけど、「手術」なんて言ったら、普通の人は驚くわよね〜。先生が脅かすから。(笑)」と言った。
すると、Dr.Hは「いや、僕は脅かしたんではなくて、淡々と事実を言っただけで。。」と苦笑していた。
ちなみにこのクリニックは、日本で一番と言える大都市にある。なのに、なんだかとてもアットホームだ。(笑)
だが、私は曖昧な笑みを浮かべて、特に何も答えなかった。
Dr.Hよ!ビビラーを脅かしても、何もいいことはない!!
「なにをされるのか?」とビビって通院しなくなるかもしれないし。(苦笑)仮に脅して効果があるとすれば、本人の努力で病状が改善されるときだけだと思う。
ま〜、あの言い方は、決して脅かしてる風ではなかったが。
私の場合、3度3度ちゃんと薬を飲んで(抗生物質は決められた時間ごとに飲まないと効果が出ない)、消毒のために通院して、指を水をつけないように工夫したら、後は祈るしかない。あ!でも、これだけでも結構色々やってるのかも?
ちなみにみのむちくんは、「もし胃カメラの検査と、ひょうその手術、どちらかを選ばないといけないのなら、ひょうその手術を選ぶ。」と言った。
だが、「指の手術なんて、考えただけでも痛そうですよ。」と私がいうと、Dr.Hは「麻酔がね、ちょっとね…(痛い)。」と答える。
私の経験上、大抵において、医療関係者の言う「ちょっと」は「かなり」だ!!(^_^;)
「やっぱり痛いんだ〜〜!!((・・;)」と、思わずビビってしまった。
やっぱり私には、「胃カメラか、ひょうその手術か?」などという究極の選択は、一晩考えても結論が出そうにない。(苦笑)
今日も引き続き、この調子でフロモックス(感染症治療)、ロキソニン(痛みや炎症を抑える)、ダーゼン(炎症を抑える)に「頑張ってくれいっっ!」と思う。
<本日の治療費(3割負担)>
・診察料 360円
1月21日
通院3日目。
さらに抗生物質が効いたらしく、傷口は乾燥し、米粒ぐらいの大きさだった不良細胞は、かさぶた状になった。
そのうち自然に剥がれ落ちるらしい。
ちょっとづつだが、痛みも軽減してきた。押さえたら、「あいたたた!(>_<)」という感じの痛みも、今はほとんどない。さすが、強力な薬を飲んでるだけのことはある。
Dr.H「手術しなくても、大丈夫ですね。通院も明日までにしましょう。」
ひょうその手術なんて、大したことないだろうが、やらなくてすむなら、絶対やりたくない!!
ちょっとヨコだが、これがひと昔前だと、(抗生物質の投薬など)様子を見ずに、いきなり切開されそうだ。さらに江戸時代だと、「指が腐って落ちる」みたいな状態になるのかもしれない。ネットでそれらしき文献を発見した。
大げさだが、「現代に生まれてよかった!」って感じである。
ちなみにこの日の掲示板には、こんなことを書き込んでいた。
「この「通院日記」も、明日で終わりになると思います♪久しぶりに「傷のない右手」に戻ることができます。やれやれ。」
だが、この考えがむちゃくちゃ甘かったことを後々思い知る。(苦笑)
<本日の治療費(3割負担)>
・診察料 360円
1月22日
通院4日目、今日で終わりになるかと思いきや、
「あと3日間ぐらい、薬を飲んでください。薬がなくなった頃(26日ぐらい)にもう一度診せてください。」と言われる。
(゚◇゚)ガーン!
また来なきゃいけないの?!
どうやら、Dr.Hが言った「通院も明日までにしましょう。」の通院は、連続して毎日来るという意味らしい。
つまり「治りかけてはいるけど、完全には治っていない。」というところか?
なんか、まだしばらく病院通いは続きそうな予感である。最初はただの「ささくれ」だったのに!!
胃潰瘍の治療にも使われる胃薬を併用するほど強い抗生物質を飲みつづけるのってどうよ?!と思う。(私が胃が弱いと思われてるせいもあるが。)
だから、一瞬「(そんな強い薬が必要なら)手術した方が早く治ったのかな?」とも思う。ちょっと通院がストレスになってきているせいもあるが。
だが、それだと今以上に回復に時間がかかりそうだし、やはり同じように抗生物質を服用することになるのだろう。
だったら、やはり「手術+抗生物質の服用」より、「抗生物質の服用のみ」(手術しない)方がいいんだろうなと思い直す。
ただ、今まで「絶対、水につけないでください。」だったのが、「水につけてもいいけど、あとでガーゼを交換してくださいね。」に変わっただけマシか…?
帰りに、ガーゼと紙テープ、包帯を買い、4日ぶりに右手の中指を洗うことができた。おかげで、気分的にはちょっとだけサッパリした。
当たり前だが、やはり傷は化膿させるモノではない!!
…としみじみ思う。(この後も数十回思うのだが。苦笑)
どおりで世の中にはあれだけ「化膿止めの薬」が出回っているはずだ。やはりやっかいなのだ!化膿した傷は!!(手術が回避できた途端に、文句ばかり言ってるよ、私。苦笑)
<本日の治療費(3割負担)>
・診察料 1,330円
・フロモックス、ロキソニン、ダーゼン、セルベックス 各3日分 670円 計2000円
1月23日〜25日
日に日に痛も収まり、かゆみが出てきた。きっと治ってきた証拠なのだろう。
乾燥してできたかさぶたを剥がしたくてしょうがない。(笑)
おまけにその(指と爪の境目にできた)不良細胞は、かさぶた状になるだけでなく、乾燥して堅くなってきた。
なんか、その周囲の皮膚ごと、たことか、うおのめの治療薬(患部をふやかして、ポロッと取る絆創膏みたいなもの)を貼ったみたいに、一緒に剥がれ落ちそうだ。
だが、あくまで自然に剥がれ落ちるまで我慢することにする。
それにDr.Hに「(消毒&軟膏を)塗布したら、もう包帯ではなく、絆創膏でもいいですよ。」と言われてるのだが、あえてガーゼと包帯を巻いている。
「3〜4時間ごとに代えてください。(絆創膏だとむれるから。)」というのを守るのがめんどくさいのもあるが、無理矢理引きちぎって、逆戻りしたらアホらしい。(私ならやりかねない。苦笑)
ところで、不良細胞化した周囲も、一緒に堅くなってきたということは、実はわりと広範囲で不良細胞化してたのかもしれない。かなり腫れてたし。
みのむちくんは「まるでガン細胞みたい。」と言った。(もちろんガン細胞ではありません。念のため。笑)
そして「不良細胞って、ぐれてる細胞なんだな。だから、抗生物質で更生させるのか〜。」とオヤジギャグをかましていた。(苦笑)
余談だが、包帯をしてると、よく「どうしたの?」と聞かれる。
それで「実は化膿して…」まではいいが、「ひょうそになっちゃって…」というと、皆一様に(゚◇゚)という顔になる。
どうも子供の頃、一度は言われたであろう「ひょうそになると怖いから…」のすり込みがバッチリ効いているようだ。
確かに、遠からずとも、近からず…って感じだが。(苦笑)