12.入院3日目【術後1日目】(12月10日) 結局、一睡もできないまま、夜中に何度も点滴を交換しに来る看護師さんを見ながら朝を迎えてしまった。 そしてすぐるちゃんは、今朝もやってきた。時刻はまだ8時過ぎ。 「先生、これから外来ですよね?」と言うと、「今日、明日は外の病院ですので、明日は夕方に参ります。今日は歩け歩けと言われると思いますが、明日もっと元気な姿でお会いできますね。(´∀`)」と言って去っていく。律儀だなぁ。 だが、手術翌日では、当然のことながら痛みはまだ残っている。気がつくと、医療用麻薬はカラになっており、これ以上は使えないよう。(何だかんだ言って麻薬だからか??)座薬を入れてもらった。 ただ少々の痛み以外は気分も悪くなく、ベッドを少し上げることから始まった。昨日1日寝ていたから、いきなり完全に上げると気持ち悪くなるらしい。 そして朝食は「ヨーグルトドリンク、具なし味噌汁、牛乳」。これを食事…と呼ぶのだろうか?( ̄ー ̄; この体制では飲みにくい…と思ったが、意外にも大丈夫で、味噌汁がやたら美味しく感じる。だけど、こんなものしか食べられず、この量でも完食できないところが病人だと思った。(まあ、手術翌日だから当然だけど。) 微熱はあるものの、37度ぐらいなら問題ないらしい。 「起きられますか?」と言われたが、むしろ寝ていることに飽きてきたので起きたかった。 開腹手術を受けた方が書かれているように、起き上がるときに痛みを感じるかと思ったら、全く平気で、全然「アイタタタタ」という感じではない。最初のうちはちょっとふらつきを感じたが、次第に平気になっていく。「意外に平気なものですね。」と言いながら点滴棒を支えに、看護師さんと一緒に病棟を一周した。 「自力でトイレに行ける。」ということで、尿管を外され、病棟内は自由に歩けるようになったのでちょっと解放感。そして、普通の下着に履き替えた。 リアルな話で申し訳ないが、それまではT字帯というか、ふんどしみたいなものをつけられていたのだ。しかも手術の時にはいていたパンツやカーディガン、履物はいつの間にか病室に戻っていた。パンツとカーディガンは別々に、きちんとたたまれ、透明な袋に入れられて。 パンツが入っている袋を見ていると、ちょっとフクザツ。。。手術前にはちゃんと履いていたものが、どういう経過を経て、なぜここに収まっているのか…?自分の意識がなくなった後のことなど、あえて考えないことにした。大体昨日だって、寝ている最中に、T字帯が外れたり、これまた知らないうちに付けられていた大判のナプキンが外れて、看護師さんに渡したぐらいだし。 さらにリアルな話。。二度目にトイレに行ったとき、いきなり出血して、慌てて病室にナプキンを取りに帰った。 おそらく子宮を縫ったからだと思ったが、リュープリンで生理を止めていても出血するのか!と驚き。 8月下旬以来、久々の出血でむしろ新鮮に感じた…けど。(^_^;)要は「不正出血」で、出血しない人もいるらしいが、退院後1週間内(つまり術後2週間)ぐらいまでに収まれば問題ないらしい。その後、2、3日ぐらいで収まって、病院側から指定された「ナプキン数個」でちょうどよかった。。 ![]() 豆腐ハンバーグと付け合せの野菜は、全く味がついておらず、付け合せのソースで食べろと言うことらしい。しかし、杏仁豆腐が意外に美味しく、こんなものが美味しいと感じる自体病人って感じだろうか。。 だが、手術前後の絶食がよかったのか?はたまた手術のプレッシャーから解放されたおかげか?食事したからと言って、気持ち悪くなるわけでもなく、体調は安定している。 あの手術前日の強烈な痛みはなんだったんだろう? ともあれ、昼間寝ると夜眠れなくなるのでベッドに腰掛けるようにした。「シャワー浴びたい!」と思ったが、それはさすがに微熱があるうちはダメらしい。 そして昼過ぎ「手術どうだったか?お話聞かせてください。」と手術室の看護師さんが来られた。 「病棟のベッドで熟睡している夢を見ているところを起こされた感じでした。」と言うと、「え?!夢?!( ゚ ▽ ゚ ;)」とビックリされたが、「麻酔がかかる前の話」と思われたと様子。(普通、全身麻酔がかかってるときには夢なんか見ないらしい。) 「そもそも入院前はリュープリンの副作用でかなり調子悪かったし、直前も(仕事で)かなり無理してたせいか?手術前日もすごく調子悪くて、ご心配をかけてしまったのですが、これで手術中止になってしまうのもいやでした。」 「よしやろうと思ってますからね。」 「実は、“いやになったらバッくれてしまおう”…なんて思ったりもしてたんですが、私の手術のために、皆さんがあれだけ色々準備しているのに、とても申し訳なくてできないと思いました。本当に皆さん、感じのいい方ばかりで、この病院で本当によかったと思います。(^^)」 これは社交辞令ではなくて、心から本心で言った言葉。 (これを友人に「まるで“北風と太陽”みたいな話だね。あれだけ手術を嫌がっていたのに。」と言われた。ごもっとも。) そういうと、かなり安心されたのか、「(手術当日、私の)とても緊張されていた顔が印象に残っていて…今日、お会いして、笑みがこぼれていたので安心しました。(^-^)」と。 どうやら、「手術がトラウマになったりしてないか?」と心配して、私の様子を見に来られたらしい。しかも、「さっきも普通に歩いていらっしゃいましたし。(^-^)」と、私と話す前から様子を見ておられたのかと。 確かに緊張していたと思うけど、麻酔が効いたあとは、手術のことなんかコロッと忘れて、爆睡してましたが〜〜!( ゚ ▽ ゚ ;)でもきっと、前日ほとんど寝られなくて、顔色も悪く見えたんだろうないなあ。。 だが、手術室の看護師さんが来ることなど、他の病院ではあんまり考えられないらしく、「とことんフォローするなぁ。」と感心した。大体、この病院の人たちは、私がベッドで寝てたり座っている時は、立ったままではなくしゃがんで話しかけたりとか、何かにつけ丁寧で、気配りが細やか。 もし私が、子供時代にこんな病院にお世話になっていたら…… ここまで病院嫌いになってなかったよ。。。( ;∀;) 看護師さんと話していて、だんだん心に余裕が出てきたせいか?「随分かわいらしい手術着ですね。ドラマみたいに、ブルーかグリーンかと思ってました。(^^ゞ」と言うと、皆、思い思いの好きな柄を着ていいらしいが、子供の患者もいるから、無地は無機質で怖そうに見えるから避けるらしい。(念のためにいうと、T大病院は別に「子供専門の病院」ではない。)それで「Z先生はヤシの木柄の手術着を着ていた。」と聞いたことがあるが、どうやらヤシの木柄は「Z先生の趣味」とここで発覚。 「M先生の手術着姿が見れなかったことが残念です。」と言うと「M先生は紫の花柄でしたよ。(^-^)」と。 「む、紫の花柄ですか。。。(^_^;)」 今更ながら一応書いておくと、M先生はれっきとした男性。 もし女性だったら、「結構似合ってるかもなぁ。」と思うが、M先生が紫の花柄。。エレガント…とも思えなくもないが、どんな趣味やねん?!と。^^; 「あの時(私の手術時)は、ちょっと後からいらっしゃいましたから。(手術が)2番目以降だったら、M先生も(手術室の入り口に)出てこられるんですけど。でも先生は終わった後、(私に)呼びかけていらっしゃいましたよ。(^-^)」と言われたので、「声は聞こえてました。」と。 「だけどあの時はとても体調が悪くて、待ってたらまた痛みがぶり返しそうですから。。1番最初でよかったと思います。」 ![]() このときは本気でそう思っていたのだが、元気になればなるほど、「紫の花柄…どんなんだろう?見たかったなぁ。」と。 そして術後翌日で、あまり頭も回ってなかったが、せめて看護師さんにもっと突っ込んで聞けばよかったと後悔することになる。(笑) ともあれ、私の様子を見てすっかり安心されたのか「オーエスワンの飲み心地のアンケートに協力してください。」と、アンケート用紙を置いていかれた。 さらに昼過ぎには、点滴も外れて身軽になり、意外にスタスタ歩けるから、調子に乗ってフラフラしすぎたのか?痛みが出たので、痛み止めをもらった。 しかし、手術が終わったから、これからは自由に睡眠導入剤も服用できる。9時からのドラマを見つつ、いつの間にか眠りに入ってしまった。 |